突発性発疹が完治するまでの様子と症状、保育園登園の目安とは!

0~1歳が急に発熱をしたのにも関わらずご機嫌がよいときは突発性発疹の可能性があります。突発性発疹は1回ではなく2回感染することもあり、症状は発熱している間はご機嫌がよく、解熱とともに体に発疹ができ、機嫌が悪く、また下痢をしやすくことが特徴です。突発性発疹になった時の症状や保育園登園の目安をまとめます。
原因
突発性発疹とは
初めて子育てをする方は、突発性発疹という病名を初めて耳にするかもしれません。突発性発疹について、「NIID 国立感染症研究所」より引用させていただきます。
乳児期に罹患することが多く、突然の高熱と解熱前後の発疹を特徴とするウイルス感染症で、予後は一般に良好である。本疾患の原因ウイルスは、ヒトヘルペスウイルス6あるいは7(HHV‐6あるいはHHV‐7)であることが多い。HHV‐7 はHHV‐6 よりも遅れて感染する傾向があるため、HHV‐7による突発性発疹は臨床的には二度目の突発性発疹として経験されることが多い。
年齢は0歳と1歳で99%を占めており、それ以上の年齢の報告は稀である。季節性はなく、毎週の定点当たり報告 数は一定しており、年次による差異もほとんどない
ウイルスの種類
「ヒトヘルペスウイルス」と呼ばれるウイルスが唾液を通じて感染することが原因です。唾液を通じて感染するということは、おしゃべりしている時につばが飛んだり、保育園で菌保有者がおしゃぶりしていたものを殺菌や除菌をしないで他の子どもが口で加える経路で体内に菌がウイルスが入ることが主な感染経路です。「口か口へ、モノから口へ」といった経路になります。集団生活で過ごす子ども達には防ぎようがなく、突発性発疹が蔓延しやすい環境となっています。
2回も感染する理由
2回感染する理由を調べてみました。突発性発疹は、1回のみ感染する子どももいれば、2回感染する理由は、原因菌であるヒトヘルペスウイルスには、「ヒトヘルペスウイルス6型(HHV‐6)」や「ヒトヘルペスウイルス7型(HHV‐7 )」の2つの種類があるからです。HHV‐6に感染したのちに、HHV‐7に感染することが多いとのこと。最初はHHV‐6に感染したため突発性発疹と診断され、次に突発性発疹と診断された場合は、HHV‐7の感染によるものがほとんどらしいです。
症状
突発性発疹の主な症状としては、「38度以上の発熱が3日以上続くこと」「解熱をしたら発疹ができること」が挙げられています。
臨床症状
乳児期に発症するのを特徴とする熱性発疹性疾患である。38度以上の発熱が3日間ほど続いた後、解熱とともに鮮紅色の斑丘疹が体幹を中心に顔面、四肢に 数日間出現する。随伴症状としては、下痢、眼瞼浮腫、大泉門膨隆、リンパ節腫脹などがあげられるが、多くは発熱と発疹のみで経過する。
経過観察
突発性発疹になったら解熱、保育園登園の許可が下りるまでどのような経過を過ごすのかをまとめます。
保育園に登園していた某日、我が子が突発性発疹になりました。発熱から解熱するまで、保育園登園するまでの我が子の経過をお伝えします。
熱の経過(グラフあり)
通常とおり朝、保育園に登園(登園する前は平熱)していました。すると預けて約2時間すると保育園から電話があり、担任の保育士から「発熱で、すでに38.8℃あります。」と伝えられました。すぐに保育園にお迎えに行くと、我が子はお布団で寝ていました。
いつもよりすごく早いお迎えに喜んでいる我が子で、熱があるとは思えないほどご機嫌でした。我が子の様子は、顔が火照っているわけでもなく、機嫌が悪いわけでもなく、楽しそうに笑っていました。チャイルドシートにもスムーズに乗ってくれて、おもちゃを握っていました。
小児科でも熱を測ると38.8℃の高熱でした。
1時間位で平熱から38℃以上の高熱が出た
便は通常通り
吐き戻しはない
食欲はある
機嫌はよい
鼻水は3日前からでている
受診した小児科の先生から言われたのは次のことでした。
鼻水が出ていて、咽頭も腫れているので風邪だとは思いますが、突発性発疹の可能性もあるので、様子を見ましょう。熱は3日間続くかもしれません。
病院から、突発性発疹の疑いを指摘されました。
(結局は、突発性発疹でした)
発熱から解熱後、保育園に登園した日までの我が子が解熱するまでの体調の経過をグラフにまとめます。
一番心配なのが「熱」で38.0℃以上の高熱が、3日間続きました。この3日間の熱はムラがなくいつ計っても38.0℃以上続いていました。グラフにも記入しましたが、発熱2日目で41.0℃まで熱が上がり、その時、我が子の手や足がピックン・ピックンっと、何かの反射神経で手が動いている感じになったのです。熱痙攣を起こしているのではと察しました。
ちなみに、熱性けいれん(特に「単発型熱性けいれん」)の症状を簡単にまとめるます。
熱性けいれんを起こしやすい
熱性けいれんとは、発熱に伴ってけいれんを起こしている状態のことです。熱性けいれんには、「単純型」「複雑型」「重積状態」の3種類があり、ほとんどが「単純型熱性けいれん」だと言われています。突発性発疹では10 〜15% に熱性けいれんを合併するといわれていますので、注意が必要です。
38℃以上の高熱で顔色が悪くなり、手足が左右対称に突っ張ったり曲がったりした状態で、ぴくんぴくんと力が入った動きをします。また、視線が合わず、呼びかけに反応しません。
けいれんは、5分以内に収まり、顔色や意識状態もすぐに回復します。
24時間以内に繰り返すことはありません。
てんかんに移行したり、脳障害や発達障害になったりすることはありません。
我が子がピックン・ピックンした症状は、熱が上がる前の筋肉の硬直ではないかと判断されました。判断理由は、我が子に意識があり数秒間だけ小刻みに数回おきた症状だったからとのことでした。熱性けいれんは1~2歳児に多く、38.0℃以上の高熱が続く場合や、熱の上がり下がりの時に起こす場合があります。手足が突っ張った状態で、力が入り、視線が合わずに呼びかけに応じないときは、熱性けいれんを起こしている可能性がありますので十分、注意して診ておく必要があります。
熱性けいれんは1~2歳児に多い
38.0℃以上の高熱が続く場合になりやすい
熱の上がり下がりの時に起こす場合がある
手足が突っ張った状態で、力が入り、視線が合わずに呼びかけに応じない状態は熱性けいれんを引き起こしている場合がある
解熱後の発熱(写真あり)
解熱し始めると、お腹にポツンポツンと赤色の発疹が少しずつできてきました。(※発疹の画像を載せていますのでご覧になるときはご注意ください。)その時、「今回の熱は、風邪でもなく突発性発疹だった」と診断されます。
発疹は 3 〜 4㎜程度の楕円形
ピンク色で、ほぼ平らかで、ごくわずかに周囲より盛り上がっている
かゆみはない
体幹(胸、おなか、背中)や顔から始まり、1日ほどかけて手足にも拡がる。
ひじやひざより先には現れないこともある
発疹は1〜数日で痕を残さず消える
薬を塗る必要はない
発疹は人には感染しない
突発性発疹のお写真載ます(苦手な方はスルーしていただければと思います)

半日ぐらいするともっと発疹がでてきて胸当たりまでいっぱい発疹がでました。

ここまで発疹がでると、高熱の症状も踏まえて「突発性発疹」確定です。「発疹ができない子もいるようです。発疹がでないと突発性発疹と断定できませんが、別に断定する必要もありません。」と主治医はおっしゃっていました。
解熱した日に発疹がでて、2~3日ほどで発疹は跡形もなくキレイに治りました。
解熱後は不機嫌・下痢になる
発熱し始めた日は通常の便でしたが、解熱し始めるころから便が緩くなり下痢をし始めました。下痢をし始めた当日を含み2日間ほど続き、3日目で軟便に戻りました。
下痢も突発性発疹の症状の一つです。
突発性発疹中の子どもの様子
高熱中は機嫌がよく、解熱後は機嫌悪くなる
突発性発疹で高熱が続いても子どもは比較的ご機嫌がよく、解熱と同時に不機嫌になったと感じやすいです。突発性発疹は解熱後に不機嫌になる子が多いため、別名「不機嫌病」とも呼ばれているみたいです。この不機嫌は発疹が消えるまでの数日間だけで、自然に収まるそうです。
食欲がない
高熱のときは食欲がありますが、いつもと比べると好き嫌いが激しいかな(^^;という感じでした。
一方で解熱すると、食欲がなくなり、あまりご飯を食べなくなりました。不機嫌だから食べたくないのかもしれません。水分補給がてらに、オレンジを擦って100%のオレンジジュースを飲ませてあげると、嬉しそうにゴクゴク飲んでいました。
食欲がないため離乳食をやめてミルクだけにすると下痢になることもあります。
水分補給を心がけましょう!
お風呂はいつから入れるの?
熱が下がるまで、お風呂は控えて、タオルにお湯を湿らせて拭いてあげていました。お風呂に入ったのは、解熱した4日目からでした。突発性発疹では熱が下がれば,発疹が残っていてもお風呂に入っても大丈夫とのことでした。
保育園登園の目安と届出書
解熱後体調が良ければ登園できる
働くパパやママにとって、保育園にいつから通えるのか、医者の診断書が必要なのか気になるところです。我が子の保育園に聞いてみたら、突発性発疹は解熱したら保育園に通えました。、その時には、保護者が書く「登園届証」が必要です。

解熱して体調がよかったら登園できる
「登園届証」が必要で保護者が記入する
熱の上がり下がりの時に起こす場合がある
手足が突っ張った状態で、力が入り、視線が合わずに呼びかけに応じない状態は熱性けいれんを引き起こしている場合がある
我が子は、解熱と同時に下痢をしたため結局は解熱して体調が良くなった6日目から登園できました。解熱後発疹が出ている時が、免疫力が落ちて体力が低下しているときのため、保育園に登園して2日間は室内で過ごしてもらうようにお伝えしました。園から帰ってきてもすぐに夕食とお風呂を済ませて、いつもより1~2時間ほどはやい就寝を心がけました。
病院受診の診察過程について
発熱してから発疹や下痢が治まり保育園に登園できる前日までの6日間で病院を3回受診しました。
1回目の受診:発熱したとき
(風邪かもしれないし突発性発疹かもしれないと伝えらえる)
2回目の受診:熱が41.0℃以上に上がり、体がこわばって震えていたとき
(解熱剤をもらう)
3回目の受診:解熱して発疹がでたとき
(突発性発疹と診断される)
解熱後に発疹がでて、今回の症状は「突発性発疹」で「ヒトウイルス」が原因であったと診断が確定されます。もし、発疹がでなかったら鼻水や咽頭が腫れていたため、風邪や体調不良からくる発熱と判断されていました。
最後に
突発性発疹は、原因のウイルスをやっつけるために早く治すための治療法はないので、まずは熱が下がるのを自宅で様子をみながら待つしかありません。また、この頃は予防接種がまだ多い時期です。突発性発疹のあとに予防接種を受ける場合には、「2~4週間以上あけることが必要」と言われるケースがありますので、予防接種を控えている赤ちゃんや子どもは主治医や接種医に相談しましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
突発性発疹に初めてかかる子どもを持つママ達は大変だと思いますが、元気になるまで焦らず看病してあげましょうね!
おしまい。