葉の症状から分析!紫陽花の「病気・害虫・生育不良」の総まとめ

紫陽花の葉や茎などいつもとは違って何かおかしい?と思ったら病気かもしれません。紫陽花は春から秋口にかけて葉が生い茂っているため、天候や害虫のダメージを受けてしまう可能性があります。葉の色が変わったり、枝や茎が萎れてしまったり様々な症状があります。紫陽花の病気の主流は、99%がうどんこ病、1%が炭疽病です。植物の病気の三大原因は、ウイルス、細菌(バクテリア)、カビ(糸状菌)。紫陽花の三大疾病はうどんこ病、炭疽病や輪紋病、モザイク病。今回、写真の症状において紫陽花の病害虫についてまとめました。

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病気

うどんこ病

  • 原  因:カビ
  • 伝  染  環:飛沫感染
  • 発病時期:4~11月
  • 発病適温:25℃前後
  • 予  防:日当たりと風通りをよくする。
高温になる盛夏と落葉する真冬(休眠期)を除き、春から秋にかけて発病します。葉がうどんの粉を撒いたように白くなり枯れる病気。糸状菌の胞子が風や虫によって葉につき、環境条件が揃うことで増殖し葉全面を覆います。光合成が損なわれるため生育に悪い影響を及ぼし被害が拡大すると枯れるため、初期段階で感染葉を取り除き、予防薬もしくは治療薬を散布します。炭酸水素カリウムを主成分とする薬剤は、散布後にカリ肥料として植物に吸収されます。症状が治っても再発する可能性があります。

カビは細菌より大きな微生物の一種で、別名:糸状菌(しじょうきん)と呼ばれます。植物の病気のうち7~8割がカビが原因です。

炭疽病(たんそびょう)

  • 原  因:カビ
  • 伝  染  環:水系感染、土壌感染
  • 発病時期:3~10月
  • 発病適温:25~30℃
  • 予  防:害虫を寄せ付けないこと。
春から秋にかけて葉が生い茂っている時期に発病します。症状は中央が灰色で周囲が暗褐色のややへこんだ円型の病斑。葉が古くなると病斑部分に穴が開きます。直射日光で日焼けをする環境下で栽培されている紫陽花の葉に多くみられます。昆虫の体に付着して運ばれたり、食害痕に胞子が浸入して発病し、葉に付いた胞子は多湿で発芽し、葉の表面から体内に侵入して斑病を形成します。この斑病に水がかかると、胞子が周囲に伝染し被害が拡大するので、水は根元にあげ雨に当たらないように管理します。
紫陽花の炭疽病について詳しくまとめた記事になります。効果がある農薬、炭疽病に感染した紫陽花の行方を紹介しています。

輪紋病(りんもんびょう)

  • 原  因:カビもしくはウイルス
  • 伝  染  環:水系感染、土壌感染
  • 発病時期:5~10月
  • 発病適温:25℃前後
  • 対  策:繁茂を防ぎ、風邪と通しをよくします。

葉や葉柄に樹輪のような褐色の斑紋を形成します。輪紋病はウイルスとカビの2種類があります。アジサイの場合、カビによる病原体が多く、輪紋を伴う褐色で不整形の病斑を生じます。病斑はお互いに融合してさらに大きくなります。生育に支障がない範囲で、病葉を摘除し、落葉を処分します。

斑点病

  • 原  因:複数のカビ
  • 伝  染  環:水系感染、土壌感染
  • 発病時期:4~11月
  • 発病適温:℃前後
  • 対  策:日当たりと風通氏の良い場所に植える
葉に斑点ができる病気ですが、病原菌は種類が多く、複数の症状が合併していることがほとんどです。暗褐色から灰褐色の斑点ができ、お互いに融合しながら拡大し、病斑の上には黒い粒ができ、すすカビで覆われます。

モザイク病

  • 原  因:ウイルス
  • 伝  染  環:昆虫媒介
  • 発病時期:3~10月
  • 発病適温:15℃前後
  • 対  策:害虫を寄せ付けないこと
生きた植物の細胞内で増殖をするウイルスが原因です。土の中のセンチュウ類や菌類から土壌伝染したり、アブラムシ類・コナジラミ類等の昆虫媒介も伝染環です。葉や茎、花などに緑色と短黄色等の濃淡が混じったようなモザイクの病斑やすじ模様ができたり、矮化(わいか)や萎縮(いしゅく)、退色、黄変などの症状がでる病気。葉が糸状に細くなったり、葉脈のみが濃くなったりします。発症葉は切り取り、ビニール袋で密閉をして処分します。

アブラムシが苦手なマルチの色は、銀色・白色・黒色に銀色が入ったポリマルチです。反射光を嫌う性質のあるアブラムシを寄せ付けない効果があります。一方で、すべてが黒色マルチになると、地上部が乾燥高温となりアブラムシやダニなどの昆虫が増えやすくなります。

灰色カビ病

  • 原  因:カビ
  • 伝  染  環:土壌伝染
  • 発病時期:6~10月
  • 発病適温:25~30℃
  • 対  策:密植を避けて風通しをよくする。
土の中や有機物に生息するカビの一種による病気です。別名:ボトリチス病。古くなった花弁や下葉、茎などが腐敗して、灰褐色のカビが生えます。比較的涼しい気温で雨や曇りが続き湿度が高い環境を好むので梅雨時期に多く発生します。カビの胞子は晴れた日より曇りや雨の日、雨が降った翌日に飛散し、他の葉に付着します。カビが付着したら葉の表面を貫通して植物の体内に侵入します。発病した株の残渣で越夏、越冬をし発症を繰り返します。感染した葉や茎は処分をし、残さないようにします。

腐敗病

  • 原  因:細菌
  • 伝  染  環:土壌伝染
  • 発病時期:6~10月
  • 発病適温:23~30℃
  • 対  策:除草や害虫の防除
細菌性の病気。葉の軸(葉柄)に水がしみたような病斑ができ、褐色になって腐敗します。害虫の食害部や作業時にできた傷口、気孔、水孔などから植物の体内に侵入し、導管部で繁殖するため養分や水分が行きわたらなくなり軟化し腐敗します。この病原体はどこの土壌にも存在し、雑草や害虫の防除が必要です。有効な薬剤がほとんどないので、発病した葉は剪定し処分します。土の中に細菌が残っているので、発病した場所で再発する可能性があります。軟弱に育つと細菌に感染しやすいので窒素肥料のやりすぎにも気をつけます。高温と多湿を好み、雨期の終わりや夏に多く見られる病気です。

細菌は、ウイルスより大きな単細胞の微生物で、バクテリアとも呼ばれています。細胞分裂を繰り替えてして増殖していきます。

すす病

  • 原  因:カビ
  • 伝  染  環:昆虫媒介
  • 発病時期:4~10月
  • 発病適温:20℃前後
  • 予  防:水はけのよい環境にする。
黒いすす状のカビがで、次第に葉全体を覆いつくします。進行した状態ではカビが肥厚し、はがれやすくなります。株は葉の表皮細胞についた寄生虫の排出物を栄養として広がり、飛来した害虫が病原菌を媒介して発生することもあります。

の他

・輪斑病 / 褐斑病

害虫

ハダニ類

ハダニがいる葉は、デコボコになり縮んだようになりモザイク病みたいな葉になります。原因はハダニに葉の液汁を吸われてしまったことです。吐き出す糸で薄い天幕のような網を張ることがあります。ハダニは雨が苦手なので葉の裏側に潜んでいることがほとんどです。成虫が葉裏に産卵して2~3日で孵化し、10日で成虫になります。株に敷き藁をし、ハダニの天敵が住みやすい環境をつくり捕食してもらうとよいです。キアシクロヒメテントウはハダニ類の天敵になります。殺ダニ剤を散布するときは葉裏にも十分かけるように注意します。紫陽花についやすいハダニの種類は、赤く小さいカンザワハダニです。

蛾の幼虫

  • 原  因:蛾の産卵
  • 伝  染  環:寄生
  • 発病時期:― 月
  • 発病適温:― ℃
  • 対  策:水はけのよい環境にする
コウモリガの幼虫は枝に穴を空け、枝の髄を食べていきます。幼虫がいる枝は、枝が斜めになっていたり折れてしまったり、最終的には葉が枯れます。枝に空いた穴からは、白色のノコギリ粕のような糞がまとまってついていますので、すぐに目で見て判断できます。食害にあった紫陽花は、その枝を切り落とします。切り落としが難しい場合は、幼虫に幹に開けた穴からハリガネを刺して幼虫をつぶす方法もあります。コウモリガの成虫は8~10月の夕方に活動します。イタドリやヨモギ、ヒメジオンなどの植物も好んで寄生するので、紫陽花の周囲に生育していたら刈り取っておくとよいです。

コウモリガの幼虫の記事は、こちらから()
虫が苦手の方は控えてね!

カタツムリ類

貝の仲間。口に多数の歯のある舌を持ち、紫陽花の葉や花を食べて、紫陽花は食害に見舞われます。夜行性なので夜に行動しますが、湿気が多く日陰だと昼間も活動しています。

ナメクジ

ナメクジもカタツムリと同様に貝の仲間です。ナメクジに食害されると光沢のある這い後が残ります。幼虫、成虫ともに花や茎を食あ義し不規則な穴を開け、生育阻害を及ぼします。多湿な環境をお込み、梅雨や雨の多き時期にいます。夏は、石や落ち葉の下、鉢底などに潜み、夜露に濡れた花は葉を求めて活動します。夜行性です。特に、背中に2本の淡褐色の縦線、甲羅とその両脇に2本の黒色の縦線があるチャコウナメクジによる被害がほとんどで、11~5月に落ち葉や鉢底など湿った場所に1匹あたり透明の卵を200~300個産卵し、土の中で冬を越し春に孵化します。孵化のピークが4月頃なので春先は小さなナメクジがたくさんいます。6月になると親は死ぬため1年で世代交代をします。

アブラムシ類

  • 原  因:害虫
  • 伝  染  環:繁殖
  • 発病時期:3~10月
  • 発病適温:― ℃
  • 対  策:過剰に肥料を与えない。
アブラムシ類はカメムシ類の仲間で体調は1.0~4.0mm。日本に700種類以上も存在し、種類でも特に「ワタアブラムシ」が付着しやすいです。多くは雌だけで増殖する時期がありますが、産卵期になると雄が出現して交尾産卵し、卵のまま越冬します。吸汁すると排出物を出し、寄生部位は甘露により光ってべとべとしています。この甘露を目当てにアリが集まりので、アブラムシの脱皮殻とアブラムシの排出物を栄養としすす病が発生します。植物のウイルス病を伝播さえる害虫でもあり、吸汁された葉はモザイク病を引き起こすこともあります。窒素成分が多いと発生しやすいので肥料は控えめにし、葉が茂り過ぎたら摘み取ること。アブラムシの天敵であるテントウムシの幼虫を1株に1匹放すとアブラムシを捕食して数を減らしてくれます。

テントウムダマシ

  • 原  因:害虫
  • 伝  染  環:飛来・繁殖
  • 発病時期:6~10月
  • 発病適温:― ℃
  • 予  防:除草や害虫の防除
テントウムシは益虫でアブラムシを捕食してくれますが、背中に28個の星があるオオニジュウヤホシテントウ・ニジュウヤホシテントウは、植物の葉を捕食する害虫です。葉裏から食痕を付けながら食べ、葉は褐色になって枯れます。幼虫はジャガイモの葉で育つため、近くに畑でジャガイモを育てていた場合、飛来するようになります。

その他

アオバハゴロモ / チャノキイロアザミウマ / カンザワハダニ / アワフキムシ /グンバイムシ類

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生理障害(生育不足)

鉄欠乏症(全体的に葉脈以外が黄色)

新葉の葉脈以外の部分が全体的に黄色くなります。「肥料を与えているのに、葉脈が黄色くなってしまった」場合は、鉄欠乏症かもしれません。土壌が弱酸性からアルカリ性に傾いている可能性があります。そのため、鉢植えの場合は適切な弱酸性になるように適切な用土に植替えを行い、庭植えで育てている場合は、酸度未調整のピートモスを土にすきこみ土の酸度を調整し、鉄の吸収ができるようにします。

根詰まり・肥料不足(下葉が黄色)

下葉から葉がうっすらと黄色や褐紫色を帯びてきます。原因の一つは追肥を適切に行わなかったこと。二つ目は鉢植えの場合は根が詰まりすぎていて、栄養分の吸収ができずに、窒素成分の吸収が損なわれていること。植え替えをするか根詰まりを解消するか、根詰まりをしていない場合は速効性の液体肥料を与えるようにして様子をみます。黄色くなった葉の状態にもよりますが、適切な施肥で回復するので摘み取らずに様子を見ましょう。

日焼け(葉が乾燥して茶色)

日陰や半日陰を好む紫陽花は真夏の直射日光や西日の長時間当たっていると葉が茶色くなり日焼けをします。痛みが大きい葉や見苦しい葉は取り除いてもよいです。鉢植えの場合は、木陰に置いたりし、庭植えの場合は遮光ネットを組み立てるなどし、日陰で育てるようにします。紫陽花は夏の直射日光が苦手なので、半日陰もしくは日陰など紫陽花が好む適切な環境で栽培します。特に、夏にグングン成長させるというよりは夏の暑さを乗り越えるように育ててあげるとよいです。

紫陽花の三大疾病

紫陽花の葉がおかしい原因はウイルスや細菌やカビが存在していることや繁殖しやすい環境下での栽培、紫陽花自体が防衛力が弱まっていることで感染する3つの要素が重なり合って、病気が発生します。私が紫陽花を育てる中で、特に紫陽花がかかりやすい病気は、真夏を除いてうどんこ病、盛夏は斑点病(炭疽病や輪紋病)、年間を通じてモザイク病(害虫媒介)です。

紫陽花の三大疾病にランクインした病名はこちら!
紫陽花の三大疾病
  1. うどんこ病
  2. 斑点病(炭疽病・輪紋病)
  3. モザイク病

予防

病原体が土壌から飛来したり雨で飛んできて紫陽花に付着しても紫陽花の抵抗力があれば、発症しないこともあります。病気にかからない予防としては、紫陽花の免疫力をつけてあげるために肥料のやりすぎを防ぎ、土壌の酸度の把握、また水を与えるときは葉にかけないで丁寧に根元に与える、直射日光は遮光し朝陽を浴びさせる、風邪通しのよい環境に置く、虫がこないように周囲の草を抜くなど時期と紫陽花の生育に合わせた適切な栽培環境下で育ていることが大切です。

紫陽花の病気の予防

・肥料をやりすぎない
・土壌の酸度の把握
・雨に当てない
・水は根元に与える
・真夏の直射日光は避ける
・朝陽を浴びさせる
・風通しのよい環境で育てる
・虫がこないように周囲の草を抜く
・病葉を切ったハサミの消毒

最後に(薬剤の紹介)

紫陽花が感染する病気は害虫など随意更新してきます。紫陽花は観賞用で食用として育てられる農作物とは違うので被害が大きくならないうちに薬剤を散布することもおススメです。

うどんこ病にはこちら

炭疽病や輪紋病にはこちら。

害虫予防はこちらがおススメ。

おしまーい。

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