鶏の脚が麻痺した60日から学んだ「鶏疾患に対する暮らしの障害」

鶏の脚が麻痺した60日から学んだ「鶏疾患に対する暮らしの障害」

可愛がっていた鶏の脚が動かなくなってしまい動物病院に連れて行ったり、餌や水を与えたりと必死にお世話をしていました。鶏の脚が不自由になるとお世話や鶏自身にどういう障害が起きてしまうのかをまとめます。

大切に可愛がっていた鶏がこんなことになってしまうなんて悲しい。けど、「最後まで飼育」するって大変なことなんだよね。

給餌に関わる3つの困難

脚が不自由なので、自立して立つことができずに餌をつまんで食べるという動きが難しくなります。鶏って、観察していると上下に首を動かして餌をつまむようにして食べているので立つことができないと上下に首を動かすための高さを出すことができず、餌を食べにくいとなってしまいます。(あと上手に呑み込めずに時間がかかってしまうという悲劇も)

だから、立った時の状態と高さを保つように支えてあげないとご飯をたべずらくなります。

ご飯を食べづらいと積極的にご飯を食べる意欲がなくなったり、最初は餌を食べていたけど途中から食べなくなったりで「食欲の低下」になってしまいます。

そして、給餌量が少ないと素嚢(そのう)の膨らみが確認できないので鶏のエネルギー代謝、体重や生命維持を考えると「もう少し食べさせない」といけないという思いから、「給餌に時間がかかる」のです。

動かない体に起きたこと

自立できないとずっと横になったままで寝たっきり状態。その状態で鶏の生体を脅かす3つのことがありました。それは「①肛門が汚れる、②関節が固まる、③害虫が寄る」なのです。

寝たっきりだけど、消化機能は正常で生命維持のため給餌や給水を行うので排泄行為を生理的に行います。移動ができずに寝たっきりなので、肛門も地面についている可能性もあるため、排泄物で肛門や近くの羽が汚れることがあります。

それから、脚が動かないことで脚の関節が固まってしまいより改善する可能性が低くなっていきます。関節が固まることで回復するためのハードルが上がってしまうのです。

一番困ったことは、砂遊びができないことで羽や体をキレイにすることができずに、体に害虫が寄ってしまうことでした。害虫が寄る原因は鶏の体温が健康な時より下がっていることや砂遊びができないこと、十分な日光浴ができないことの3つが挙げられます。

脚が不自由だと季節にもよりますが日光浴もなかなか難しいことがあります。自分で移動ができないので、日光量や時間で鶏が脱水症状になって体調を崩してしまうこともあります。

脚が不自由になったその後。

鶏の脚が不自由になると、お世話が大変。

脚が動かないとなると、まずは給餌に支障がでてしまったということが学びでした。体の構造的に餌や水を食べ飲みできるように体を支える必要があり、バランスの維持が難しく、鶏の体調もあるため、食欲の低下や給餌に時間がかかってしまうという悪循環が待っていたのです。そして砂遊びや日光浴が難しいので鶏の衛生面に問題がでてきました。

朝夕の時間帯は忙しいので、給餌に十分な時間をどのくらいかけられるかになりますし、週一の病院受診は鶏を診察できる動物病院が少ないので移動含めて時間がかかってしまいます。

鶏の体調が悪くても、しっかりお世話をしてくれる人やその人の気持ちを感じているみたいで、鶏は体が不自由なのに一生懸命にご飯を食べようとしている。食べようと頑張ってくれます。
そして、なにより撫でられると気持ちよく、スヤスヤを目をつぶってうたたね状態。

生きようと頑張っているその姿に心打たれますね。
どんな姿でも鶏はかわいい!

だけど、どんなにお世話を頑張っても、鶏にも限界があるようでした。
脚が不自由になってから約2ヶ月ちょっとで天国に旅立ってしまいました。
季節の変わり目というのもあったのかもしれませんね。

最期はお花を入れて「ありがとう」

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