クレマチスが夏に枯れた時に新芽がでるまで回復させた3つの手入れ

〈topimg引用:photoAC

クレマチスは夏の強い日差しと暑さに弱い宿根草です。真夏の直射日光に長時間当たると日焼けをして葉の一部が茶色くなり葉が枯れてしまうことがあります。夏にロマンチカ(←品種)が枯れてから他のクレマチスを枯らさないようにすぐに猛暑対策や弱った株が回復できるようにお手入れを始めたところ、夏バテしたクレマチスは枯れずに猛暑を過ごすことができ翌年の春に芽吹きもありました。今回、猛暑で枯れそうになったクレマチスを元気にするお手入れのコツをまとめます。

枯れそうなクレマチスにやった対策をお伝えします。枯れたと思ったら是非試して欲しいです。

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半日陰で育てる

春先はツルを伸ばし、緑色の葉を成長させても暑さが増すにつれて成長が鈍り、体調を崩してしまいます。クレマチスは暑さが苦手な品種が多いため猛暑の直射日光で葉が焼けてしまい、葉先が茶色くなり落ち葉のように枯れることがあります。日焼けした葉を触るとパリッと音を鳴らして粉々に崩れてしまうほどです。鉢植えでクレマチスを育てている場合は半日陰になる場所に鉢を移動させ、地植えしている場合は遮光をしてあげましょう。特に夏の日照りや暑さが苦手なので、午前中は朝陽が当たる場所に置き、午後は半日陰になるようにします。夏場は10~11時頃までの朝陽に当てるとよいでしょう。そして、1日を通して風通りの良い涼しい場所がおススメです。

夏場は11時ごろから半日陰になるブロック側でクレマチスを育ていることにしました。ポイントは育ている方が夏場でも野外のココの場所なら居座ってもいいかなと思える場所にクレマチスを移動させることですね。

  

【8月9日】猛暑で枯たクレマチス

暑さと強い日差しで枯れてしまったクレマチスの蔓を切ると蔓の芯まで茶色でした。ほとんど枯れてしまった強剪定できる株は地面から2~3節残して剪定して、葉が残っている株は枯れてしまった節まで切り戻しをしています。

  

日焼けで枯れてしまったつる

 

根元に直射日光を当てない

夏の直射日光が根元に当たると土壌の温度が上がってしまいます。クレマチスは暑さに弱いことや根が傷つくと枯れやすいことから根元の保護が大切です。夏の暑さで弱ってしまったら、半日陰で育てると同時に根元に直射日光が当たらないようにウッドチップを置いたり、藁を引いたりして暑さを和らげるようにします。株が弱っている時は元気に使用として肥料を与えないでくださいね。

根元にウッドチップを置いています
茶色に木質化した節から出た脇芽
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休眠期に入るまでの手入れ

猛暑でクレマチスが弱り、半日陰で根元を保護し涼しい環境で育てることで2週間ほどするとツルの途中から新しい脇芽がでてきます。もし、脇芽がでてこなくても根は生きている可能性がありますのでそのまま様子をみましょう。

枯れてしまったと思っても、翌年の春まで待つようにしましょう。もし、春口に新芽が出てこなかったら完全に枯れてしまったことになります。

さて、夏バテをしたクレマチスのその後の生育をご紹介しながら、❛回復した様子❜をお伝えします。

日焼けをして枯れた蔓を剪定してから約2週間で新しい蔓が地面際から伸びてきました。今年購入した株のため2年生のクレマチスです。

  

【8月18日】根元から立ち上がった蔓

品種の性質もしくは株が充実していたことより他のクレマチスと比較すると蔓が4~5本伸びています。今年で4年生のクレマチスです。

  

4年株は回復が早い

 

枯れかけてから約3週間、新芽が伸び始めてから約1週間で花が咲きました。夏の暑さで春とは違った花の形や色合いになっています。

  

【8月22日】枯れた株が回復し、開花した様子

4年株は回復が早いこともあり、花も咲かせることができました。数週間前は枯れていたとは思えないほど元気に育っていますよ。

  

強剪定してから約3週間後の生育の様子(4年株)

 

四季咲き性で強剪定が必要な品種は切り戻すことで蔓を伸ばし花を咲かせることができました。弱剪定のクレマチスは枯れた葉や蔓だけを取り除くだけに留めました。また夏の暑さで弱ってしまったクレマチスの秋口の開花は見送るのことをおススメします。もし花が咲いた場合は剪定をすると体力の消耗を防ぐことができます。花を咲かせるにはエネルギーと体力が必要のため、株が弱ってしまっている状態で花を咲かせる環境を作ってあげると、さらに開花のための体力を消耗して株が弱ってしまう可能性があります。弱ってしまった株に液肥を与えると根腐れをしたり、肥料を与えることで生育状態になってしまい無理に生育させてしまうので、肥料ではなく活性剤などを与え株を休養させるようにします。そして休眠前になったら地面から数えて枝の節2~3節目で剪定し、冬を迎えてあげる準備をします。

さて長文になってしまったので、再度、休眠に入るまでの手入れを箇条書きでまとめさせていただきます。

枯れそうなクレマチスの手入れ

半日陰の場所で育てる
根元に直射日光が当たらないようにする
夏場は朝陽~お昼前の日差しを当てる
液肥より活性剤を与える
茶色く枯れてしまった枝は剪定する
秋口の開花は見送る
葉を残し養分(栄養)を株に蓄えさせる
休眠期の前に剪定する

 

最後に
(翌年は新芽が出たよ)

鉢植えで休眠した株

休眠期は野外で管理していたため、雪で埋もれることがありましたが春になると地面から力強い芽が出てきました。夏に枯れてしまったと思いましたが、株は生きていました。

【翌年3月7日】地面際から伸びた新芽
クレマチスの新芽

*関連記事紹介予定:上手に休眠期を乗り越える育て方

休眠期に地植えにした株

夏に枯れたと思ったクレマチスを休眠期の12月に地面に植え付けをしました。弱った株を地植えすると環境の変化により枯れてしまうかもしれないと躊躇いましたが、地植えしたクレマチスも枯れることなく春に新芽がでてきましたよ。

クレマチスは根を傷つけると枯れやすいので植替えが苦手な植物と聞いたことがあります。

クレマチスを地植えしたら枯れてしまったとか、植替えを嫌う植物と言われていますが、今回は枯れずに無事に生育した様子です。弱った株でも適切にケアをすることで植替えでも枯れない元気な株を育てることができたのではと思います。

【12月28日】夏場に枯れかけた株。冬場の根巻の様子。根鉢が整っています。
【翌年3月1日】枯れかけた株を休眠期に地植えした株。春に新芽がでている

*関連記事紹介予定:地植えで枯らさないコツ

使った園芸資材のご紹介

植物活性液

植物の活性化を助けるメネデール液はおススメです。水かけの時に週一回使いました。

マルチング資材

鉢の温度をあげないようにウッドチップで簡単にマルチングをしました。サイズはS/M/Lとありますが、今回はサイズMを使用しました。ウッドチップでなくても藁やクルミの殻などでも代用ができます。

以上、夏に枯らしてしまったと思ったクレマチスですが、3つの手入れをすることで株が回復しさらに休眠期も乗り越えて、春に新芽を芽吹かせることができました。

夏場に涼しい場所にクレマチスを非難させていると害虫が葉を食害することがありますので注意してくださいね。

おしまい。

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