肘骨にヒビが入った時の診察と完治までの痛みや早く治す過ごし方

今回は4歳児が普段通りの生活を送っていたのにちょっとした躓きで肘の骨にひびが入ってしまったお話です。骨にヒビが入ってしまった時の子どもの状態や日々の過ごし方、処方薬や診察内容、保育園登園について、完治期間までママが子どもに密着して生活で得た知見をまとめます。
ママ自身もこれまで骨にヒビが入ったことがなかったので骨にヒビが入ってしまったその後の見通しが分からないことも。そんな時、本記事が参考になるといいな。怪我の経過観察の一例として参考にしてくださいね。
踏み台の高さで落ちたら骨にヒビが入った
某日の夕方、踏み台に座っていた子どもが足を引っかけて転倒してしまいました。きっと、ただ転ぶだけなら手や足を打つぐらいの痛みで終わったはず。しかし、泣き方がいつもと違って、ずっと肘の痛みを訴えていていました。
泣く子どもをとにかく落ち着かせて椅子に座らせて痛いという肘を氷水で冷やしますが、落ち着いて泣き止んだとおもいきやまた痛いと泣く繰り返し。子どもが転ぶときに鈍い音がしていたのをママは聞いていたので骨折をしたのではと焦り、ママが肘を優しく握りながら触って動かすが感触的に骨折をしているわけでもなさそうでした。
打ち身にしては痛みが落ち着かないので、夜間、レントゲンができる病院を消防署の救急隊に確認をして受診することにしました。
診察の結果、子どもの肘骨にヒビが入っていました。踏み台の高さはたった30㎝。子どもの身長は約95㎝。身長の約3分の1の高さからの転倒で骨にヒビが入ったのです。
診察
レントゲン写真で骨に薄い線が見えた
病院に着いて子どもは泣き止んでいました。動かさなければ痛くないようです。パパに付き添ってもらいレントゲン室に一緒に入り、その結果の報告がありました。
その時のレントゲン写真を許可をいただき特別に写メをしたので載せますネ。
骨の繊維を見ると、黒い陰が1本薄っすら入っているのが分かります。主治医の説明で「この線がヒビである」ことに気づかされます。
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レントゲンは違う角度から2枚撮りました。2枚目が次の写真です。この角度でも骨に黒い筋が1本入っているのが分かります。
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診察と処置
主治医の説明だと、子どもの骨はレントゲンに写らない軟骨があるようです。それから、レントゲン写真をよく観察しながら言われたことが「骨はズレていないようです」とのことでした。転倒した衝撃で骨がずれていたら、そのずれを治さないといけないからなおさら痛いそうです。腕の腫れを左右で比べると、骨にヒビが入った肘は腫れていました。ヒビが入った骨から僅かながら出血するようです。
骨にヒビが入ったら出血するということを知らなかったのでびっくり。
診察が終わったら処置をしていただきました。腕のギブスを作って包帯で巻き、布で三角巾を作って固定しました。
処方薬は痛み止めだけで湿布や塗り薬などはありませんでした。痛み止めは、子どもが痛くてどうしようもなさそうな時に飲ませてくださいとのことでした。粉薬を希望。
ギブスは、子どもの肘に合わせてカットし曲げながら待つこと2分ほどでギブスが固まりましたがその間、腕を曲げるので痛みがあり辛そうでした。
処置後の様子
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fa-asterisk怪我をした本日は、入浴はしない方がよいとのこと。
患部を温めない方がいいみたいです。
fa-asterisk手先でグー・パーの練習をしておいてね。とのことでした。
fa-asterisk4歳児は約1ヶ月で治ってくるようです。(新生児の骨にヒビが入ったら1週間しかかからず、年齢と共に治るスピードは緩やかに遅くなっていくようです)
翌日、再受診
昨日は夜間対応だったため、翌日再度受診をすることになりました。同じくレントゲン撮影と主治医の診察で、特に昨日と変わりは診察内容に変わりはありませんでした。
診察は、1週間ごと。
1週間後、状況は変わらず
1週間後の診察も同じく、レントゲン撮影と主治医の診察でした。骨にヒビが入ってから保育園はお休みしていましたが、この1週間で子どもが当初ほど痛みを訴えることもなくなり、怪我をした状態での生活に慣れてきましたので主治医に保育園に通っても大丈夫かを相談すると「保育園に行ってもいいですよ」とのことでした。両腕の腫れを確認すると、怪我をした腕は腫れが少しだけ残っていました。
ギブスは2週間後に取れたけど痛い
怪我をしてから約2週間後の診察でギブスは取り外しました。レントゲン写真にはまだ黒色の筋が入っていたのでヒビが感知したわけではありませんが、骨が作られている状態が映し出されていました。ヒビが入った骨の上にこんもりとした影が山のように映されていて、主治医は「レントゲンでこのぐらいあると実際はもう少し修復されているから大丈夫」とのことでした。それから「子どもはリハビリは必要ないから」とのこと。
処置室でギブスと包帯を病院に返却しました。ギブスが外れましたが、まだ痛い様子なので子どもの様子をお伝えしますね。子どもはまだ腕の痛みを訴えていました。ギブスが外れた腕を片方で支えながら帰宅することに。家に帰っても、ギブスがついていた時と同じように腕を曲げて体にくっつけていました。1週間ギブスをしていたので、ある意味、腕の置き場として定置ができてしまったのと、ここに腕を置いていれば痛みが少ないというインプットされた安心感が原因かもしれません。腕を真っすぐ伸ばすのにはもう少し時間がかかりそうです。ギブスは外れましたが、1週間後再度受診をすることになっています。
次の章では、骨にひびが入ってしまった子どもの生活や療養中に何をして過ごしたのかをお伝えします。
生活と過ごし方
夜は痛み止めでやっと落ち着き寝れる
最初に知って欲しいことが、骨にひびが入った当日は子どももママもめちゃくちゃ大変でした。病院から帰宅して一番辛かったのが、痛くて子どもが寝つけないことでした。腕を動かすと激痛が走るので、体を横にして転がること自体を怖がってしまいずっと椅子に座っていました。体を動かすことで腕に振動が入るようです。ギブスや固定されていることに慣れていないことやどこまで動かせられるのかの程度もまだ分からないこと自体に抵抗があるため、気持ちが不安定になりたくさん泣いて疲れて、座ったまま寝こけてしまうほど。
痛み止めを飲んでやっと寝ることができましたが、それでも夜間は定期的に目が覚めて痛みを訴えていました。翌朝、起きると痛みがあるようで処方された痛み止めを飲んでずっと椅子に座って安静にしていました。
痛み止めは就寝前と起床時に2回/日服用すること3日間で痛みが少し落ち着き始めていました。
子どもが伝える痛みの程度
怪我をした当日から腕の腫れが治まるまで、動かすと痛いようで何度も涙目になっていました。怪我をしてから1週間過ぎて2週間目に入る間で腫れが落ち着てきました。自然治癒力で治すしかないので痛み止めを飲みつつ我慢をしていくしかない「時間がキズを癒してくれる」のを待つしかない状態でした。
子どもにも「安静が薬なんだよ。腕を動かさずに座っておこうね」と声かけをすると、痛いので素直に「うん」と言っていましたね。
怪我から2週間すると、だいぶ痛みは引いてくるようです。躓いてコケてしまってもこけ方次第ですが、ヒビが入ったところは痛くないらしいです。2週間するとギブスが取れるぐらいですからね。
洋服選び
ギブスをしていると洋服の着替えは子ども一人ではできないので親が手伝ってあげます。脱ぐときは怪我をしていない腕から袖を脱ぎ、着るときは怪我をしている腕から袖を通していきます。
怪我をした時が半袖でしたので、袖口が大きめのふわっと着やすいワンピースを着せていました。上下が分かれるパジャマは1週間後ぐらいから着れるようになりましたよ。
最初はシャワーで1週間後から浴槽
生活をする上で準備に一番時間がかかるのが入浴でした。ギブスは固定したままなので、その部位にビニール袋で包み水が入らないようにしっかり絞ってガムテープで封をしました。
怪我をした当日は入浴もシャワーもせずに体を拭いていました。患部を温めないようと意識しつつも、痛みで子どもが動きたくないので気持ち的にもお風呂にスムーズに入れる状態ではありませんでした。翌日から1週間はシャワーだけを浴び、その後は浴槽に浸かりましたが怪我をした腕はお湯に当てないように水位を調整していました。
怪我をしてから1週間過ぎるとお風呂の玩具で遊べるほど回復します。4歳児がお風呂ではまっているおもちゃはこちら。お風呂場でしかできない楽しいおもちゃが1つあると入浴がスムーズです。めちゃくちゃご機嫌になります。骨にヒビが入ってから購入しました('ω')ノ
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トイレは補助が必要
片手が使えないと洋服の着用が難しいので、トレイはママが手伝ってあげていました。
保育園は短時間利用!経過次第で遠足に参加した
怪我をした夜間診療時に主治医が「保育園に行くとお友達がギブスを珍しがって触ってしまって、痛い思いをするかもしれないから痛みが落ち着くまでは休ませてあげた方が良いかも」とのことで、保育園は1週間長期休みをすることになりました。しかし、1週間経過するとやっぱり子どもは元気100%いっぱいでしたので、保育園にママと一緒に遊びに行くことに。すると、久しぶりの保育園でテンションも100%Max、園庭をグルグル走り回っていました。他の園児たちはギブスに興味があって触ろうと必死なところを保育士さんが一生懸命、止めていましたね。子どもに聞くと、保育園に来たいとのことでしたので、2週目に入ることから子どもの様子を見ながら短時間だけ登園をし始めました。
経過も良かったので、ちょうど保育園行事で遠足があり、親同伴で参加もできました。遠足では公園でも遊び、骨にヒビが入っていながらもすべり台とブランコ、シーソーなど活発すぎました。
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できる遊び、やったこと
怪我をして自宅で過ごしている間、子どもと一緒に遊んだことをまとめます。大人しくしていて欲しいけど何をしたら子どもが楽しめるか悩んだ時に是非、参考にしてくださいね。
お絵かき
怪我をした腕が左ということもあって、利き手の右手は自由に使えていました。お絵かきに興味があって楽しい遊びの一つなのでクレヨンや鉛筆、色鉛筆を使って自由に絵を描いていました。色鉛筆や鉛筆は使ったら削らないといけないので途中からクレヨンを使うようになりました。お絵描き中に画用紙が動くと、上手に描けずに困ってママのヘルプを求めていました。肘にヒビが入っても指先はある程度、動かせられるようなので描いた絵を指さして補足をしていました。お絵かきだけではなく塗り絵でも遊んでいました。
この絵はパパらしい。
パパの絵を描いてパーツを説明していました。fa-arrow-downfa-arrow-down

洋服や包帯、三角巾などにクレヨンがつかないように買ったクレヨンはこちら。クレヨンの色が手につきにくいので使いやすいです。一度使ってみると、クレヨンで汚れるというトラウマや苦手感が払しょくされるかもです。
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折り紙・シール貼り
診察の時に骨にヒビが入った方の手をグー・パーして動かしてと主治医からお話があったので手先を動かした方がリハビリにもなると思って、折り紙やシール貼りもやってみました。紙飛行機を作ると腕の痛みを忘れてピョンピョン跳ねながら飛ばしていました。四季折りを感じる工作をして画用紙に貼ったり、動物を折って顔を書いたりすると夢中になれるひと時が過ごせます。カバンやバッチ、メダル、女の子だったので指輪など作ってあげるとお出かけ気分でおままごとにも活用していました。

料理づくり
保育園はお休みにしているので休日同様、自宅で3食プラスおやつの準備が必要です。ママが何を作っているのか料理に興味がある年齢なので、利き手を器用に使ってお料理の助手をしてもらっていました。
包帯が汚れたり濡れないようにできるお手伝いをなんでもやりたい4歳児。ママの判断でできないことは「怪我が治ってからこれは一緒にやろうとね。今日はこっちを手伝ってくれる?」とできることに誘導してあげる声かけをするとわがままを言わずにすんなりお手伝いしてくれるきっかけを作ることができます。
写真は白玉を作っています。おやつ。
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お花摘み・お庭遊び(散歩)
じっと家の中にいると退屈になったり、ため息が出てしまったりするときは、骨にヒビが入っていても動ける範囲で外に出て痛みが伴わない程度で体を動かすことも大事です。外の空気を吸うと気分転換になってリフレッシュでき落ち着くことができます。お散歩に行ったり、お庭やベランダに出たり、遊んだりしてもいいですね。
お庭でお花集めをしました。
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ママと一緒なら何でもできる
我が子に付きっきりだと家事やママの仕事ができないことがほとんどです。そんな時は、一緒にお手伝いしてもらいましょう。子どもはママと一緒なら何でも楽しくやってくれます。お手伝いが難しい場合は、ママの作業場に子ども椅子を持ってきて座って時間を共有したり、子どもが興味を持っているおもちゃで遊ばせたりしながらママの時間を確保すると同時に、子どもと過ごす時間や感情の共有化ができるといいですね。
ママはお庭の手入れ中。怪我をしていない手で一緒にお手伝いしてくれます。(チューリップ球根の掘り上げ中)
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家族で動物園にお出かけもできる
時間があるときは普段通り外出をしても楽しみが増えますね。日頃、自宅で大人しくしているとついつい我がままを言ってしまうお年頃なので、そういうときこそご褒美制にして、怪我を早く治せるように努力できたら子どもの好きなところに連れて行ってあげると子どもは喜びますし、怪我が早く治るように聞き分けをつけることができます。
施設を利用する時は、人通りが少ない時間帯や天気や気温などの考慮しながら外出すると過ごしやすくなります。人が多いと怪我をしているところに当たってしまったり、人込みで疲れたりしますので配慮が必要です。怪我をしていても十分に楽しめる環境(空調管理・バリアフリー等)が整っている場所がおススメです。
ギブスをつけたまま動物園へ。曇りの中、万が一に備えて傘を持って、人が少なくなる閉園約1時間前から入園しました。ほとんど貸し切り(笑)
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ギブスが取れた後の保育園生活でやってあげて欲しいこと
ギブスが取れると外見はいつも通りに戻りますが、まだ内側は骨にひびが入った状態であることがほとんどです。ギブスが取れると保育園では他のお友達がもう治ったと思ったり、普段通りの姿を見ていると怪我をしていることをすっかり忘れたりして腕を引っ張って遊びに誘ったり、当たったりといつも通りの遊びや接し方に戻ってしまうことがあります。外見は健全に見えても子どもがまだ怪我をした部位を痛がっていたり、自ずと守ろうとするしぐさが見られるときはギブスをしなくても、包帯を巻くなどして怪我をしていることが視覚的に分かるようにすると、園生活での不安が少しなくなります。
ヒビが入った骨を早く治すためにやったこと
最後にですが骨の形成は自然治癒力により修復・修繕されていきます。その自然治癒力を高めるためにやってみたことは、1.規則正しい生活習慣 2.カルシウムの摂取 3.適度に体を動かす という3つです。
1. 規則正しい生活習慣
怪我や病気など体の機能を高めるためには自律神経を整えること、成長ホルモンの分泌を促すことが欠かせません。成長ホルモンにより細胞分裂がおき細胞が生まれ変わっていきます。成長ホルモンの分泌を促すには、しっかり寝ることと同時に自律神経を整えることにもつながります。
いつもは園生活やママの仕事の勤務時間などで生活スタイルが確立されていましたが、家にいることで生活リズムが崩れてしまうことがあります。保育園生活に戻ることも考えてこれまで通りの生活リズムを意識して過ごせるといいですね。
2. 3つの栄養素の摂取
骨の形成にはカルシウム強い骨を作るが必要ですが、カルシウムの吸収を高めるためにビタミンKとビタミンDも一緒に摂るようにします。ビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促進し、ビタミンDは腸管からカルシムの体への吸収率を高めてくれます。
fa-asteriskカルシムを含む食材:乳製品(牛乳・ヨーグルト)、大豆、小魚
fa-asteriskビタミンDを含む食材:魚類(鮭・サンマ)、卵黄、きのこ類(椎茸・きくらげ)
fa-asteriskビタミンKを含む食材:納豆、緑黄色野菜(小松菜・ほうれん草等)
一方でスナック菓子、清涼飲料水などに多く含まれているリンは骨に含まれているカルシムを排出してしまう役割もあるので、お菓子の食べ過ぎには注意しましょう。
3. 適度に体を動かす
怪我が痛くない範囲で体を動かし血流をよくすることが大事です。骨折が治る過程で作られる仮骨の形成を促すためにも血流は良くしたことに越したことはありません。
最後に、骨折について引用させていただきます。
骨折
骨が完全に折れてずれる(転位する)場合やずれのない場合などあります。完全に骨が折れずに、ひびの状態も骨折であり、痛みがあります。症状は患部の痛み、腫れ、内出血、患部を押したときの痛み(圧痛)、骨折部が動く音(轢音:れきおん)、変形などがあります。傷のない場合や傷と骨折部がつながってない場合は閉鎖性骨折、傷と骨折部がつながっている場合は開放骨折といいます。骨折がある程度固まるのが4〜6週間ですが、完全に癒合するのは早くても2、3ヶ月以降となります。
子どもは大人より治りが早いと言われていますが、目に見えない怪我なので子どもが痛がらなくても配慮してあげるようにします。子どもは多少痛くても遊びに夢中になったり、不注意でコケてしまうので引き続き親の目を離さず注意したいですね。
(追伸)
骨にひびが入ってから約1ヶ月で完治しました。
おしまーい。