知ってほしい植物の生態
一年草
一年草の植物は、種子が発芽し、苗が育ち、花が咲き、種を作るというサイクルを1年という期間で繰り返しています。つまり、開花をしたら種子を作ることで次年に種の保存をして生きているのです。花が咲いたら種を採る楽しみや次の年に種を蒔いて花を咲かせる面白さがあり、一方で種を取る手間や種を保管していたけど次年に発芽しなかったということもあります。
そのため、毎年安定して育てたいという方よりは開花のワンシーズンを十分に楽しみたいという方向けにおススメです。開花が終わったら枯れてしまうのは、植物のサイクルによるものです。種子を残して株自体は枯れていきます。
一年草の例)ビオラ、アリッサム
宿根草
宿根草は一年草のように種子を保管することなく同じ株・苗を維持したまま次年に開花します。種を残せる植物もいます。冬季は地上から出ている葉や茎は枯れて地中の根だけになります。1年のサイクルは、春に芽が上がってきて開花時期に繰り返し咲き、冬になったら根だけの存在になります。冬季に地表の葉や枝が枯れてしまっても、地面の中で根が生き残っています。
宿根草の例)クレマチス
落葉樹
落葉樹は名前の通り、冬になり寒さがあたると休眠するため落葉します。宿根草と同じサイクルの樹木といったところです。葉が落ちて枝や幹だけになっても植物は生きてジッと苦手な冬が終わるのを待っています。
落葉樹の例)あじさい、薔薇
常葉樹
常葉樹は通年、葉がある植物です。そのため外観だけで判断すると、枯れているのか枯れていないのか一目で分かります。
まとめ(最後に)
植物の生態で判断すると、常葉樹以外は一定の寒さにあたると植物は休眠して冬を乗り越えようと落葉し根だけの存在になるため、地表部分は何も残らず枯れてしまったと思うことでしょう。(←ちゃんと、地面の中では根が生きています)一方で、球根植物は夏の暑さに弱いため、夏は葉がなくなり球根だけの状態で暑さを乗り越えて、寒くなると根が動き出し、春になると花が咲き、暑くなるにつれてやがて葉が枯れて球根だけの存在になります。つまり、植物を育てる中で、落葉したり茎や枝が木質化して枯れてしまったように見えても、植物の生態サイクル上のため枯れたという概論に当てはまらないのです。
植物の生態を知ることで、「枯れた」とがっかりしなくて済むことがありますよ。
おしまーい。