バラを食害するテッポウムシを実際に駆除した有効な撃退方法

バラの根元におがくずのような木屑が出現した原因はカミキリムシの幼虫であるテッポウムシかもしれません。薔薇の幹の中に侵入して食害している証拠ですので、早めに駆除したほうが被害が少なくて済みます。本記事は実際に被害にあった薔薇の様子やテッポウムシを撃退した経験から何が一番有効的だったのかをまとめます。

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原因はカミキリムシの幼虫

バラの根元におがくず(木屑)を見つけた時に、初めてバラが被害に遭っていると気づきます。8月中旬が過ぎたころ、バラの根元に木屑が盛り上がっています。

バラの根元に木屑がこんもり
   

原因は、カミキリムシの幼虫であるテッポウムシが幹を食べているからです。

カミキリムシとはどんな昆虫?

薔薇の害虫として有名らしい、カマキリムシ。カマキリムシは古株や樹勢が弱っている薔薇を見つけると、薔薇の幹に小さな穴を開けて卵を産みつけ、その後、ふ化した幼虫が薔薇の髄を食べながら成虫になるまで住みつくとのこと。カマキリムシの幼虫はテッポウムシと言われて、木屑はテッポウムシがバラの幹を食害している証拠なのです。

テッポウムシと言われても、ピンとこないかもしれませんね。実は、筆者はその一人でした。ググってみると写真がたくさん出てきますネΣ(゚д゚lll)

図鑑で調べてみるとこんな昆虫らしい
   

ハッとしたことが、振り返れば7月頃に薔薇に黒色に白色の点々がまだらについた大きな虫がいて殺虫剤で撃退した記憶がありました。バラを狙って来ていたとは思いもしなかったのですが、今となってはもう遅しΣ(゚д゚lll)。バラは卵を産みつけられてしまいました。

 

ではでは、カマキリムシの話はここまで(*^^)v
ここからは、テッポウムシを駆除するためにやったこと4つ紹介しまーす。

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駆除方法①オルトラン

ネットで駆除方法を調べるとオルトランを撒いている情報もあったので、賛否両論あるみたいですがダメ元でオルトランを撒きました。(撒くときは根元を中心に円状に撒き、土を被せて水を撒き浸透させました)というのも、できればバラの幹にこれ以上のキズをつけたくないという思いから、幹を傷めずに手間暇かけずに駆除できればといいんだけど。

撒いたオルトラン
   

 

しかし、仮に農薬の効果が出て幹の中で幼虫の死骸が残っているのは薔薇にとってプラスなのかマイナスなのかを考えた時に、マイナスかな・・・と思っていた2日目にまたおがくずが出てきました。

ん・・・・。オルトランはテッポウムシの駆除に効果的ではないのか。撒いて2日目なので効果が十分に発揮されていないだけなのかもしれませんね。

(追伸)秋になってアブラムシやバッタなどの被害に遭わなくなったので葉を捕食する害虫には効果があった様子。

オルトランは効果が分からなかったということで、次の駆除方法いきまーす。

駆除方法②幹を剪定

テッポウムシの食害に遭った薔薇の幹は手で押すと柔らかくなっていてブニュブニュしています。髄が食べられて空洞になっているので外側から指で押すと圧でへこむんです。テッポウムシは下(根元)から上に移動しながら髄を食べながら進行しています。そこで、根元が食害に遭っている枝に幼虫が住みついていると想定される幹を根元より剪定しました。

がっつり剪定しました。
   

しかし、テッポウムシを見つけることはできませんでした。

テッポウムシは古株を食害すると言われているので、剪定した幹は緑色で古いの枝の概念に当てはまらなかったから食害できる他の枝や部位に移動したのかなと疑問でした。

様子を見ること2日後、またおがくずが出てきました。

駆除方法③殺虫剤の使用

楽天で注文した殺虫剤が届き、殺虫剤を使うことにしました。

楽天で購入したのでリンク貼っておきますね。他の資材を一緒に購入して送料無料になるなら市販より楽天が安いです。市販でも購入できるので最寄りの園芸店等立ち寄って在庫を確認してみてもいいかも。

   

オルトランの使用時からテッポウムシの穴を探していたのですが見つけられずにいた筆者。もう4日ほどおがくずやテッポウムシと向き合っているとテッポウムシが開けた穴をやっと見つけることができました。

テッポウムシの穴を見つけられない時のコツを簡単ですが記します。木屑で穴が塞がっていることが多いので、針金でつついたり、ストローで吹いたりして木屑を取り除いてあげると穴が見えてきます。

テッポウムシの侵入口
(おそらくこの2つ)
   

 

穴が大きいので、もしかして成虫になって飛びだってしまったのかなと思いつつ、念のために穴から殺虫剤を吹きかけました。

殺虫剤を使った感想を書きます。

 

 

殺虫剤のノズルは3方面からなので、側面の穴から噴射されると直接バラの幹に強圧な噴射が当たってしまいました。直接噴射が当たった幹は薬害の被害がでるのではという疑問が一つと、テッポウムシの食害跡を追っていくと食害している道は真っすぐではなく、根元の株をグルグルと円を書きながら上に食害しているので、スプレーの効果がらせん状を潜り抜け、その先に居る幼虫まで行きわたるのかという2つの疑問がありました。

しかし、ここまで気になり始めたら、テッポウムシを見つけるしかない。ということで、食害の空洞をたどって幹の外皮を剥がしていくことにしました。

駆除方法④食害に沿って外皮を取り除く

指で圧をかけながらテッポウムシが食害していると思われる幹の部位を少し剥くと空洞へとつながっている食害の痕跡道が分かります。食害の跡に沿って外皮を剥き進めていきます。

茶色の幹や古くなった枝、今は水の通り道として機能していない幹にのみ食害の被害があり、緑色の枝には被害がありませでした。少量の木屑と手で押した時の幹の柔らかい圧を頼りに、外皮を剥がし針金でおがくずを出しながら掘り進めて行きます。

丈夫な針金は必要ですね。外皮と内皮の間にある隙間にはおがくずが残っているので、この木屑を細い針金でつついて落としていきます。途中、テッポウムシを針金で指してしまったらどうしようという不安はありつつ、その不安が見事的中することになりました。ここから虫が苦手な方は飛ばして読んでくださいね。

途中、幹の樹液!?と思われるものに遭遇しました。幹には水が流れる道管があるけどなんか違うという違和感のもと、テッポウムシを発見しました。

 

おおっ。はい('ω')ノ見つけました。

テッポウムシ発見
   

そして、針金でテッポウムシを幹の外に追い出しました。幼虫が地面にぽつりと落ちたのです。

テッポウムシ落下
   

生きているのか分からないけど、動いていない。
もしかして、殺虫剤の効果なのか掘り進めている間に幼虫のお尻を針金で刺してしまったからなのか分かりませんが、幹から落ちたテッポウムシの活動は停止していました。(オルトランの効果!?)

テッポウムシ撃退
   

 

ということで、テッポウムシの駆除に成功しました。オルトランを散布するなど本格的に駆除を試みてを4日目でした。やっぱり、テッポウムシを実際に捕まえる方が安心します。幹の中にいるので薬剤の効き目が目に見えて分かりませんし。テッポウムシを取り除いた方がいち早く確実に薔薇を救うことができますね。

次は、今回のテッポウム駆除において疑問になったことを予備知識でまとめておきます。ご参考にしてください。

予備知識

針金はどんなのがいい?

針金は固い方が使いやすい。スプレーのノズルを針金の代わりに使っていたのですが、太さや硬さ、丈夫さといい使いやすかったです。けど、ノズルの穴がおが屑で詰まってしまい、後から側面の穴を押させて圧をかけて穴詰まりを除去しました。

住み付いているテッポウムシは1匹とは限らない

1株のバラから1匹のテッポウムシを退治することができ、その後、木屑は現れなかったので今回は1株に1匹の害虫被害という結果になりました。

テッポウムシを駆除しても木屑が出てくる場合は、他のテッポウムシが食害をしてい可能性があります。引き続き、駆除することをおススメします。

関連記事

木屑がでなくなってもテッポウムシを駆除できたと安心していたら、翌年の春に根元に大きな穴が開いてしまった悲しいお話とテッポウムシを駆除できなかった薔薇の生育をまとめています。(※個人的な意見ですが、この記事から判断するとオルトラインはテッポウムシには効果なしなのかもしれません。

 

古株って何年目

古株って生育して何年目が該当するのか調べてみましたが、具体的な数値は見つけることができました。

今回の食害に遭った薔薇は、5年生のバラでした。ちなみに、4年生のバラの株も同じようにテッポウムシの被害に遭っていました。

バラは1年目が新苗(赤ちゃん)、2年目が中苗(子ども)とすると3年目(大人)が大苗とした場合、4~5年生は決して古い年齢と言えないけど、1年目に元気にしていた枝は4年も経つと木質化して枝も太くなって新陳代謝機能も落ちてくる時期なのかもしれません。

バラを育てて4~5年目の株はテッポウムシの被害に遭う可能性がありますので要注意です。

テッポウムシの駆除法(まとめ)

テッポウムシが出す木屑に気づいて撃退するまで約2週間でどのくらい食害被害が遭ったのかを写真を載せますネ。

テッポウムシの食害跡
   

 

ガッツリ食べられています。

バラの一番太い枝である主幹だけをテッポウムシは食害していました。根元から上にかけて円を描くようにらせん状に進んでいることが分かります。これの被害が年を越し成虫になるまで続き、幹の中で食い荒らしていると思えば、ゾッとしますね。

8月中旬~下旬にかけて木屑が出てきたらテッポウムシが原因であること、さらに、効率の良い駆除の仕方は幼虫自体を取り除き視覚的に確認するのが一番です。

被害後のバラの成長

その後、薔薇は枯れることなく秋になったら薔薇の花(四季咲き)を咲かせてくれました。今回の被害は主幹の外回りだけで、中心部の髄は無事なので被害は少ないうちなのかもしれません。

(追伸 R5.12)
バラの冬剪定をしようと樹木の状態を確認していたところ、カマキリムシの幼虫に食べられてしまった幹はなにやらすごい状態になっていました。


   

食害で穴があいて空洞になっていた幹は自ら修復をしようとボコボコしていました。ちょっと気持ち悪いほどです(>_<)。キズができた幹をもとに戻そうと細胞が増殖しているように感じます。薔薇の回復力はすごいですね。

ということで、テッポウムシの食害にあってもキズついた幹はいつまでも穴があいているわけではなくもとの幹に戻ろうとすることが分かりました。これで、枯れることなく冬を乗り越えられそうです。

おしまーい。

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1本は保管したい!カミキリムシ殺虫剤

バラの幹から出る木屑を見つけた時のために1本は在庫を持っていた方が被害を極力最小限に収まることができます。幹に住みつくテッポウムシをすぐに駆除したい時の必需品です。

木屑が確認できた時はすでに食害の被害に遭っていますので、テッポウムシの穴を見つけてスプレーを吹きかけて経過を見ましょう。

 

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