
保育園に通うと「鼻水は永遠の悩み」と錯覚していつの間にか「鼻水がでるのは仕方ないこと」とそのまま何も対処せずに過ごす子どもは多いものです。1歳5カ月の娘ちゃんに「発熱」「鼻水」「咳」の症状が見られたので、風邪だと思いながら念のために子どもクリニックを受診したら、驚くことに突然「RSウイルス」と診断されました。
今回、「RSウイルス」の症状について、また、「RSウイルス感染症」と診断されるまでの子どもの体調の様子、感染したら自宅ですべきことをまとめました。
目次
「RSウイルス感染症」になった子どもの体調
手足口病に感染してから、鼻水も止まり元気に毎日保育園に通っている娘ちゃんが最近、風邪気味でした。手足口病後の爪の剥離が治ったかと思えば、また体調を崩し始めたのです。
鼻水がで始めた
クッシュツン ( >ε<)クシュッ. ( >ε<)クシュッ.
娘ちゃんが ( >ε<)クシュッ. ( >ε<)クシュッ.とクシャミをしていました。
「埃を吸っちゃったのね~。家の掃除を念入りにしとかなきゃ」と思っていたのですが、なにやら「とろぉ~ん」とした青鼻がで始めたのです。しかし、「いつもクシャミをしたときにでる鼻水とは違うな~。」と疑問に思っていたら、その日を契機に毎日、鼻水が出始めました。
その時は、熱はなかったのですが、鼻水が出始めてから1週間ほどして検温すると微熱があったのです。そして、もう一ついつもと違うことに気づいたのは「咳」をしていたことでした。
咳が出始めた
これまで鼻水がでていたり、発熱をしたりしたときでも「咳」をすることがなかった娘ちゃん。しかし、今回は、朝起きた時と活動時間にほんの少し2~3回ほど痰が絡むような咳をしていました。
微熱が3日間続く
朝、登園する前に熱を測ると「37.1℃」 (゚Д゚;エーッ!
疑問に思いながら、保育園に登園していました。すると、お昼前になって保育園から電話がかかってきたのです。
これから、どうして「RSウイルス感染症」と診断されたのかお伝えしていきます。
「RSウイルス」と判断された基準
問診で伝えた内容
娘ちゃんを車から降ろすと子どもクリニックの建物まで自分で歩いて行きました。
なんだ~。元気そうじゃん!!と思いきや、
受付を済ませて熱を測ると「38.3℃」( ゜o゜!)エェッ
微熱どころではなく、熱が上がっていたのです。
問診で伝えたのは次のこと
・咳がでる
・熱がある
・下痢はしていない
・機嫌はよい
診断基準:鼻水・微熱・咳
鼻水があれこれ、1週間ほど続き治る様子もなく、咳が出始め、下がったり上がったりする熱があることを看護師さんに伝えると、主治医がほぼ確信をつきうなずきながら、こう話されました。
判断基準:検査による「陽性」
ぎゃぁぁぁぁぁぁ((;OдO))
の悲鳴が響き渡り、小さくて短いあんよ(足)で看護師さんをキックキックッ!
もう、足はそれ以上伸びないのに…。バネみたいに必死にあんよをバタバタする娘ちゃん。
(例えの表現が伝わりにくいよね。他で例えるなら。んー。溶けた飴玉が糸を引く感じ!)
検査キットで陽性反応がでていますので「RSウイルス感染症」で、確定です。
ちなみに「RSウイルス検査キット」の陽性反応がでた印を写メしようかと思ったら、看護師さんにポイッと捨てられてしまったので、証拠写真が取れませんでした。 (´・ω・`)ショボーン
主治医に「RSウイルス感染症」について質問したことを次にまとめます。
「RSウイルス感染症」について
「RSウイルス」感染の症状とは
「RSウイルス」は風邪の原因ウイルスの一つであり、呼吸器疾患を引き起こす病原体です。潜伏期間は2~8日で、典型的には4~6日とされています。
「咳」「鼻みず」「鼻づまり」など風邪の症状から始まり、しだいに咳がひどくなりゼイゼイと苦しそうな息になってきます。
乳児から高齢者まで発症しますが、1歳までに70%の乳児が感染し、2~3歳までに100%感染します。1度かかっても抗体ができにくいため、何度もかかる人がいるようです。
咳や鼻水がでるなどの軽度の症状は「気管支炎」という区分ですが、RSウイルスが、気管支が枝分かれ細くなった部分の「細気管支」に入り込み炎症を起こし、狭小化や閉塞になると悪化した状態であり「細気管支炎」に区分されるとのことでした。
重症になりやすい子ども
6か月未満の赤ちゃん、未熟児や生まれつき心臓病がある子などは重症になりやすい傾向があると言われています。
咳や症状が重症化したり、肺炎になったりすると、入院して酸素吸入が必要になる場合もあります。RSウイルス感染者の4割が中耳炎や肺炎になることが知られています。
重篤な合併症として注意してほしいものは、無呼吸、ADH分泌異常症候群、急性脳症等があります。
平成24年の人口動態統計によると、日本国内のRSウイルス感染症による死亡数は、2008~2012年の5年間で、年平均31.4人(28~36人)と報告されています。RSウイルス感染症は、乳幼児の肺炎の原因の約50%、細気管支炎の50~90%を占めるとの報告もあります。また、低出生体重児や心肺系に基礎疾患や免疫不全が存在する場合は重症化のリスクは高く、臨床上、公衆衛生上のインパクトは大きいです。
感染する原因と予防策
「接触感染」と「飛沫感染」
唾液や鼻水がついたおもちゃに触れた手指を介して感染する「接触感染」や咳やくしゃみでの飛沫を介した「飛沫感染」によって感染します。
感染する時期は、冬場に流行する
インフルエンザと同様の冬場9~10月頃からはじまり、12月頃にピークを迎え、3月頃までが感染時期です。しかし、最近では夏場から「RSウイルス」に感染する子どもがいるとのことでした。
処方薬がない
処方薬はありません。「RSウイルス」は飲み薬が効きません。鼻の通りをよくし、症状が自然と治まるのを待つしかありません。
ワクチンや抗ウイルス薬の開発がすすめられているが、まだ実用化されていない。
飛沫感染や接触感染により感染するため、手洗いの励行等一般的な予防法の励行が大切である。RSウイルスに対する遺伝子組み換え技術を用いたモノクロナール抗体(パリビズマブ)には感染予防効果があり、RSウイルス感染症の流行期には、早産児、新生児慢性肺疾患、先天性心疾患、免疫不全等の基礎疾患を有する乳幼児等に対して、毎月筋肉内投与がなされている。特異的な治療法は確立されていない。
完治するまで
初期症状の発熱は、3~4日で治まりますが、その後も痰がつまった咳や鼻水は続きます。早い子どもで約2~3週間で症状が治まり、長引く子は約2~3カ月にわたります。
完治するまでの「RSウイルス」感染の症状や体調はこちらの記事にまとめています。
体調が気になる方はどうぞ (´,,•ω•,,`)
最後に
「RSウイルス」感染が一番怖いと思ったのは「肺炎」や「中耳炎」の合併症を引き起こし入院しなければならいということでした。そして、子どもが2~3歳までに通る病気であること。
娘ちゃんは、初期症状での発熱で40.0℃以上になったので、寝つきも悪い日がありました。そして、保育園で「RSウイルス感染 第1号」でした。手洗いうがいをしっかりし菌を流し落とすことが、予防策とも言える「RSウイルス感染症」ですが、保育園では完全に防ぐことができない感染です。
手洗いうがいをこまめに行い、「RSウイルス」を体内に持ち込まないようにしましょう。
おしまい。