本当は退職せずにこの職場でずっと仕事をしたいが、子育てをしていると思うようにいかないときもあります。育児休業から職場復帰したママや子どもが大きくなって働き始めたママは、いろんな思いで仕事や子育てを頑張っています。「退職スイッチ」が入ると、退職へのカウントダウンが始まってしまうものです。長く務めた会社の退職への道が一歩一歩と進んでいるときに「退職を決断したこと」をまとめました。
目次
はじめに(前置き)
家計が苦しいと分かっていても退職を決意した人がいた
パパは正職員(アルバイトまでして頑張ってくれてる)
ママは育休復帰6か月勤務して退職して今に至る
じじ様・ばば様は現役勤務中(8時間労働/日)
2か月後から始まる住宅ローンの返済が待っている
保険関係の支払額は多い方だと思う
貯金はゼロに等しい
我が家のライフインフォメーションから、「お金や生活環境にゆとりがある家計かな…」と思うかもしれませんが、はっきり申し上げれば、全くそんなことありません。旦那様と私が正職員で働いてやっとお支払いが滞りなくできるけど、節制しなければ生活できないんです。。
書いていませんが見えない出費が多いんです。そのため、私が退職してからは「赤字で、2か月後の住宅ローンの返済がオゾマシイ」です。おぞましいというか正直、お支払いができない―。そんな生活水準なんです。
正職員の仕事を退職してずっとこのまま専業主婦をするわけではないので、退職が決まってから子育と仕事を両立できる仕事を探していきます。
もちろん、苦しい生活なんて送りたくないし、家計が成り立たないから退職することに躊躇いがありました。それでも約7年勤務した会社を退職を決意した3つのことをお伝えしたいと思います。
子育てママが退職を決意した理由
子どもは免疫力がつく3歳まで体調を崩しやすい
先輩ママ達に「3歳まではよく発熱して保育園を休むからね。」ということをよく言われていました。保育園に預けるまで健康的で熱も鼻水も出ていなかったので、登園してからも元気に頑張れるのではないかなと、軽い気持ちでいました。そしたら、大間違いでした。保育園に預けて仕事をしていると、保育園からのお迎えコールは日常茶飯事で「月に1~2回は発熱や下痢でお迎えに行く」という事態でした。その度に、会社に迷惑をかけてしまい子どもの体調の状況を説明しつつ謝罪をしながら、さらに自分の仕事を持ち帰ってできるものと明日に振り替える仕事を分けて、明日の段取りまで済ませて我が子をお迎えに行ってました。
自宅では元気なのに保育園に行くと発熱や下痢をするなんて。もしかして、保育園が嫌なのかなとか、ストレスなのかなと思うようになりました。仕事をせずに子育てに専念した方がいいのかな。娘ちゃんが本当は辛いのに保育園に預けてしまって悲しい思いをしていないかな。
子どもの度重なる発熱や体調不良があると、ママは仕事をしている罪悪感が生まれてくることがあります。それでも、家計や生活、仕事のために「保育園に預けるということは病気をもらってくること」だと思って割り切って過ごしていることが多いものです。仙人から伝わる子育てに「三つ子の魂、百まで」という言葉がある通り、0~3歳までの子どもが過ごす時間を大事にしてあげたいことや、体調が悪い時はママが傍に居て看病をしてあげたいという母性が大きなシェアを占め、これが退職への引き金の一つになりました。
子どもは命は仕事やお金より尊い
「保育園から病気をもらってくることが当たり前」という一般論が会社に通じるかと言えばそうでないことも変えられない事実です。実家や親戚、誰かが子どもの面倒を見てくれるなら助かりますが、誰も子どもの面倒を見てくれるような体制ではない時、保育園に子どもを迎えに行き看病をするのはママしかしないのです。迎えに行きたいけど勤務中でもある働くママは板挟み状態で、さらに会社や同僚から愚痴や苦情を言われる始末になることもあります。それでも、頑張っているママは多いけど、そんなに長く耐えられるものではないんですよね。ママだって一人の人間ですから。
そのような職場環境で人間関係を良好に保ち会社に高く評価される機会は少なく、今後長く働けるかと問うと「分からない」「限界がある」という本心が多いものです。
子どもの命は、仕事やお金に変えることができないはるかに尊いもの。だから「仕事を抜け出して子どもを迎えに行く義務がママにはある」という母性は素晴らしいことです。会社にもその認識があるはずだけれども、なぜか道から外れて子育てママがキズつくことを伝えるときがあります。
大切な我が子を虐待したり、置き去りや放置したり、そんな事件がおきる社会です。だからこそ「一人ではどうしようもできない子どもが体調不良のときに、看病をするために休まないといけないママを批判する会社」にいるメリットは何一つないと感じ始めたのです。
心の中ではこんなことを言いたいですね。
働くママは、会社を休んで当たり前とは思っていないし申し訳ない気持ちです。一方で子どもの傷病で休ませてくれる会社に心から有難いことだと思っています。
ママがいなくても会社は回っていく
ある子育てママが某プロジェクトの専任を任され、全ての仕事を管理していました。その日も事業の一つとして外勤していると、社長から言われたことが次のことでした。
外勤なんて他の人に任せればいいんだよ。それよりはもっとしないといけない仕事があるでしょうが。こんな事業説明なんてスタッフの○○さんにもできるんだから。もっと、お金になる仕事をやりなさい。
実は、働くママだって心の奥では分かっているんです。「私が退職しても、誰かがこの仕事を引き継ぐことで会社は運営されている」そして「子どもにはママしかしない」ということを、その証拠に産休や育休中も代替要員の方で仕事が進んでいたのだから。会社や仕事への責任感のために、子どもが病気がちで体調を崩しやすくても割り切って保育園に預けている気持ちの中で、さらに子どものことに関して会社から咎められたり嫌なことを言われたりすると、ママだって人間だから挫折してしまう。その繰り返しがエスカレートすると「退職スイッチ」がカウントダウンし始めるのです。
将来性のある会社の見通しとライフスタイル
子どもを1人育てるのに1,000万は必要といわれる時代です。ママは、子どものために仕事をしていると言っても過言ではありません。「退職スイッチ」が入ったら、考えてしまうのが次のこと。
小規模で個人まりした会社に働いています。会社に長く勤務しても子どものためになるのかな。子育てをする数十年の間に、この会社の経営状況はどうなるのかな。
子育てには福利厚生と職場環境が必要
会社組織の中で働く以上、就業規則に基づいて労務が管理されています。その規則の中で会社の福利厚生がどのくらいあるかで「子どもとの時間を多く取れるか」が変わってきます。「子の看護休暇」や「有給消化」の努力や「宅上ワークへの切り替え」など子育てしながら働きやすい環境を会社側がどれほど実施しているかで、職場の子育てへの意識改革や子育てしながら働きやすい職場へと変わってものです。
子どもの傷病時は、有給を使わせていただいていましたが有給がなくなる頃に退職となりました。有給以外にも「子の看護休暇」という制度があるのを知らず、会社からも何も言われませんでした。「子の看護休暇」は無給だけれどもそれでもその制度を使わずに退職になるなんて、もう少し正社員として働ける可能性があったのかもしれないなぁ。
子どもの看護休暇について、厚生労働省の文を引用します。
・小学校就学前の子を養育する労働者は、事業主に申し出ることにより、1年度において5日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合にあっては、10日) を限度として、子の看護休暇を取得することができます。
・子の看護休暇とは、負傷し、又は疾病にかかった子の世話又は疾病の予防を図るために必要な世話(則第 32 条)を行う労働者に対し与えられる休暇であり、労働基準法第 39 条の規定による年次有給休暇とは別に与える必要があります。子どもが病気やけがの際に休暇を取得しやすくし、子育てをしながら働き続けることができるようにするための権利として子の看護休暇が位置づけられています。
話題が少し変わりますが、退職して転職活動をしている時にK法人の面接をいただく機会がありました。そのK法人ですが、「子育てをするための法人の考えや職場環境」に私は心打たれてしまい、この記事にまとめます。
退職を決断して辞めるのは勇気がいるけれども、こんな素敵なO法人に巡り合えることができれば、退職した意義があったかも。
家族、自分の人生設計を叶えらえる会社であるか
家庭を持ちながら働く楽しみの一つに、仕事とライフバランスの充実があります。仕事のため、子どもや家族との時間を過ごすことができなかったり、待遇が悪く家計が苦しかったりすると、今の会社に長く勤めていても意味がないと思えてくるものです。
この職場で仕事をしていても会社の将来や子育てができる職場の雰囲気ではないことや2人目の育児休業を取得も取りにくく、お給料が落ちていない今のうちに退職して、未来のために子育てしやすい職場を探そうかな。
公務員や大企業になると福利厚生が充実しているがほとんどですが、中小企業や経営が停滞している企業になると法律で定められていることや福利厚生も取得ができにくいのが現実です。しかし、急な子どもの体調不良や出来事で仕事を休まなければならないとき、会社側の子育て支援の体制の有無で、働くママ達を退職へと追い込んでしまい、さらに会社への絶望や将来の見通しを付けられず「退職」へのステップをまた一つ加速させてしまうのです。
仕事と子育てを両立しているママは、「子育ても大切だけど仕事も大切」です。そのはざまに悩まされることがほとんどです。
子育てしながら働ける職場へ再就職する覚悟
退職となると、家計をどうやりくりするか。そして、次は保育園退園へのカウントダウンが始まるのでそのまま退園させるのか、それとも再就職して保育園に子どもを行かせるのかに道が分かれてきます。問題は、ママが働かないと家計がやりくりできず再就職をしなければならい「就活問題」と期間内に就職できなければ「保育園退園」となってしまうことです。保育園退園となればさらに就職が困難になってしまう悪循環が待っています。
前職を退職したけれども、3カ月以内に新しく就職しないと保育園が退園になってしまうんだよね。家計を支えるためには手取りで〇〇万円は必要だし、子どもがいるのに雇ってくれる職場があるかしら。就労時間により保育園の短時間保育になる可能性もあるし…どうしよう。
そんな不安があるけれども、退職した人の気持ちは次の通り。再就職の難しさ、保育園退園の問題や再就職先での雇用形態や社会保険関係…いろんな不安があるけれども、それって「退職するときに必ず直面する課題」なんだよね。条件に当てはまる求人があるかは運もあると思います。それでも、「後で退職しても」「今、退職しても」、子どもがいる以上避けては通れない「就職難関の道」は「働くママの人生の道で難関の一つ」。子育てしながら働くママって本当に大変ですが、それでも子どものために、将来のために、乗り越えるときっと新しい道が開けると思います。
最後に
長文になりましたが、まとめると子育てママが退職をしようと決断した3つとは次のこと
①子どもの看病ができるのはママしかいなかった
急な子どもの傷病で休みがとりにくい職場だった
仕事より子どもの今を大切にしたかった
②将来の会社の見通しができなかった
会社組織に数年後まで運営できる経営力がなかった
二人目の産休や育休が取れない職場の雰囲気だった
③家族の将来のために転職を覚悟した
「就職難関の道」は働くママの人生の道で難関の一つを乗り越えようと決めた
将来よりよい人生(仕事と子育て)を送るために転職したいと思った
退職して次の仕事を探す転職活動をする時、ハローワーク求人を参考にすることが多いと思います。ハローワーク求人で転職をしたけど、求人内容が違ったお話を記事にしました。これから転職をしようと思っている方の予備知識になれば嬉しいです。