椿がたくさん蕾をつけて花を咲かせてくれると樹木の状態は元気で生育がよいと思いがちですが、蕾がなかなか開かなかったり、葉の状態が悪くなったりしたときは椿の木が弱ってきている証拠です。本記事では、元気だった椿の様子から元気に育つまでの手入れや対処法をまとめ、経過観察をご紹介します。
目次
元気だった椿の様子
2020年の秋に購入した椿。2020年冬~2021年1月に開花し、病害虫対策や鉢増し・植替えも行いながら順調に育ち、2021年の秋には蕾がたくさんつき元気に育っていました。
蕾がたくさんついて元気に育っています
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少しずつ開花をしている様子です。
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次から次へと花が開き始めました。
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葉が茶色くなった
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回復させる方法
正直、椿の花が咲く時期は葉は深い緑色で元気にしている生育で、葉の入れ替わりのため古葉が茶色くなっても数枚の予定でした。しかし、ほとんどの葉の先端から茶色くなっていったのです。
① 蕾を取り除く(1月)
椿の生育を助けるためにも体力を消耗せざる原因である花と蕾を取り除くことにしました。椿の花を見たいところですが、木が枯れてしまっては元も子もないので惜しむことなく全て取りました。木が元気で生きてくれていたら来年、花を見ることができますしね。
取り除いた蕾と咲いていた花
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この状態で生育がストップしていました
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蕾は、黄河という品種の蕾です。丸っこくて可愛いんですよね。
② 肥料は与えない
コレ、基本のキなのですが植物が弱っている時は肥料は与えないんです。液肥もNG。例えば、私たち人も風邪を引いて具合が悪い時に味の濃いごっついお肉を食べたくないし、食べたら消化できずに胃もたれしてしまい余計に体調が悪化してしまう可能性があるのと同じなんです。
③ 用土の入れ替え(植替え)
タイトルに付け加えるとしたら、適切な判断で用土の入れ替えをします。適切な判断とは植え替えすべきかの3つの判断のことです。椿の植替え時期に植替えを行うことが1つ、鉢の中にミミズやコガネムシの幼虫がいると根鉢がくずされてしまい植物の元気がなくなりますのでその可能性がありそうな年だったのかの見極めが2つ目、土の状態(団粒構造がまだあり保水、保肥・排水・通気性などがある状態)の善悪や根回りが進んでいるのかという3つ目を考慮して植替えをしてあげます。植替えの時、基肥は用土全体に混ぜ込むのではなく根が伸びたら届く場所に施します。つまり、鉢底から表土に向かって、軽石(鉢底)、用土+基肥、用土、椿の根、用土(表土)という順です。本記事で紹介している椿は毎年、同じ鉢に植替えをしています。コンパクトに育てるために不要な根を落とし同じ鉢で用土の入れ替えをしています。
④ 負担にならない環境下で育てる
最後に鉢植えの場合、椿に負担にならない環境下で育てあげるとよいです。
経過観察
変化なし(2~3月)
植替えをしてから1ヶ月経過し大きな変化は見当たらいませんでしたが、新芽が伸びてきました。
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芽吹いた(4月)
温かくなる4月になると新芽が伸びて若い緑色に椿の木が包まれています。茶色くなった古葉はまだ木にくっついていますが、少しずつ落葉しています。2~3日で1枚落ちてします。木についている古場を手で触るとポロっと落ちます。
原因
椿が弱ってしまった原因は3つ考えられます。
① 夏場の葉焼け
1つ目は、夏場から秋口にかけての強い紫外線による葉焼けです。葉焼けをすることで樹木はダメージを受けて体力を消耗してしまったことがあげらえます。
② 蕾のつけすぎ
2つ目は夏場体力を消耗しているにもかかわらず、蕾をたくさんつけてしまったことで開花に向けてエネルギーを注ぎさらなるダメージを与えてしまったと考えられます。地植えをしている椿は沢山の花を咲かせてしますが鉢植えの場合、根が張るスペースや勢いが違ったり、椿の木の月齢が低いことに対して賄えきれないほどの蕾をつけてしまったことが原因です。たくさんの花を観賞したいところですが、株の大きさや月齢に比例した蕾の数、また枝の先端につく蕾は2個ぐらいがベストなので蕾形成時期に蕾を無理のない範囲で取り除いてあげる必要があります。
③ 早い時期に古葉になった
椿は常陽樹ですが春に生育にいらなくなった古葉を落葉させ新しい葉を芽吹かせる習性があります。そこで3つ目の原因は今回、春ではないけど葉が茶色くなったのは夏場の葉焼けのダメージやたくさんの蕾をつけたことでエネルギーの消耗により葉の寿命がつきてしまったため、早めに古葉が茶色くなってしまったと考えられます。
最後に(まとめ)
椿の元気がなくなってしまったら、樹木がエネルギー消耗をする蕾や花を取り除き休めるようにしてあげます。葉芽は残しておきましょう。椿は強い樹木なので、ある程度の環境条件がそろっていれば枯れることは少なく、春に元気な新しい葉を芽吹かせてくれます。元気にな~れと思って肥料を与えないようにしましょう。
おしまーい。