チューリップ球根の植付けは12月がおススメ-開花する下準備とコツ-

キレイなチューリップを上手に育てるには、適切な時期に植え付けをするための下準備が必要です。よい球根の購入時期や選び方、球根の消毒や排水性や保肥性等バランスのとれた土づくり、チューリップに適したプランターや植木鉢の工夫などをお伝えします。

チューリップは園芸種と原種の2タイプがあります。育て方が違う点も分けて解説します。

秋になるとチューリップの球根が園芸店に並び、通販でもお取り寄せができます。購入時期は9月中旬から11月頃まで販売しています。人気のある品種は早めに売り切れてしまいますが、12月になると園芸店で売れ残った球根が割引されているのを見かけますね。

購入時期
9月中旬から11月頃に販売
12月は売れ残った割引された球根を入手できる
芽が出ている球根が多い
どんなチューリップの品種を育てたいか決まっていない方や悩んでいる方、もっといろんな品種を知りたい方向けに関連記事をご紹介します。

購入した球根は、涼しい場所で保管をします。

日が当たらない玄関で保管をしていました。玄関の空気はいつもひんやりしています。

園芸店に出回る時期はまだ暑いため、鹿児島では11月下旬から12月になってから植え付けをします。11月20日前後で初霜が降り始めますので、霜が降り始めた頃を見計らって植えていると、原種チューリップ(鉢植え)は1ヶ月半経った年が明けて1月上旬には芽出しが早い品種は芽を出し、遅くとも1月下旬~2月上旬にはほとんどの品種が芽を出しています。一般的なチューリップ(鉢植え)はまだ芽は出ていないです。

最近では「もみじが紅葉し始めた頃」に植え付けをするというフレーズが人気ですね。植え付けは気温が15℃以下になった時期です。早めに植え付けをすると暑さに弱い球根は土の湿度と太陽の熱で腐敗してしまいます。

植付時期
12月頃がおススメ
気温が15℃以下になったとき
もみじやカエデが紅葉し始めたころ
さて、どんな球根を選んだからよいのかまとめます。

2. 球根選び

球根の内部は花芽と開花までに必要な養分を蓄えています。大きくて重みのあるキズがない球根を選ぶことがチューリップの花をキレイに咲かさせるポイントです。

品種によって球根の大きさや重さ、太さが異なりますので同じ品種で比較して選ぶようにします。「同じ品種を比較したとき」を条件に球根選びのコツをご紹介します。

 

品種にとって細い球根であるという球根本来の形状の特徴を持ち合わせている場合がありますが、基本、細い球根は肥大化できずに未熟な球根の時に掘り上げられているため、花を咲かせる栄養分が十分に蓄えられていないことがあります。エネルギー不足のため葉っぱだけ出てきて花を咲かせることなくワンシーズンを終えることがあります。チューリップの花を咲かせるには球根の体力が必要で、外観上、大きく、重みのある球根を選び、キズやカビ、干からびている球根は避けます。

外観では分からない球根内部の良し悪しの判断は、触って硬いものを選びます。柔らかい球根は高温下での保管や暑さに晒された原因により球根の水分が少なくなった結果で鮮度が悪くなっています。そのような球根は内部で腐敗が進んでいる可能性もありますので購入しないようにします。

白い根が見えるまで発根している球根は注意が必要です。根の先端が傷んでしまった場合、新しい根が出てこないため、植付をしてもその後生育ができないことがほとんどです。発根していない球根を選びましょう。

球根選び
大きく、重みのある球根
キズやカビ、干からびていない球根
硬い球根
発根していない球根
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3. 土づくり

原種チューリップ

原種チューリップの土づくりのポイントは「水はけのよい用土」を作ることです。排水性のよい土づくりをご紹介します。

購入した土は3種類
赤玉土・川砂・日向かる石
 

配合割合

原種チューリップは植えっぱなしの球根として名がある通り、育っている環境が良ければ2~3年は掘り起こさず植え続けても開花する特徴があります。

原種チューリップの原産地は、小アジアから中東、地中海沿岸で基本的に暑くて乾燥地帯です。球根が育っていた本来の環境に近づけ育ててあげることが大事です。高温多湿だと球根が溶けてしまうためより排水性・通気性のよい土づくりをします。

土づくり配合率
日向土(小粒) 5
赤玉土(小粒) 3
川砂(約5㎜)  2

 

水はけがよい用土となっているため表面が乾燥が乾きやすいです。チューリップは発根したら根を傷めないように適切な水撒きをすることが大事な栽培管理の一つです。育てる方の水撒きをする時間やタイミングがあまりない時は水もちを良くする必要があります。水撒きの時間を確保しにくい方は赤玉土の比率を増やし保水性を上げるとよいですよ。

育てる方の水やりの回数や時間の都合(朝しか水やりができないなどの傾向)に合わせて用土づくりをします。

赤玉土や日向かる石は身近な園芸店でよく見かけるので入手しやすいですが、川砂は見かけることがないかもしれません。さらに川砂は水はけをよくするための粒の大きさは5mm以上がよいと言えます。

川砂(粒径5mm)

川砂は川底や河川敷に積もっている砂・小石にのことです。花崗岩などが水の流れで粘土質が落ち、角が取れているのが特徴です。
point有機物質や肥料分を含んでいないことや水はけがよい分、保肥力や水持ちはよくありません。この性質を利用して「排水性のよい用土」づくりに適しています。球根類やサボテンの用土に使用されています。
point市販で販売されている川砂は粒が細かすぎることがあります。植物を育てる園芸用で使いたい粒の大きさは5mmです。
上流で取れた川砂がおススメ
上流は下流より水がキレイで有機物に晒されていないため
川砂の粒径5mmのサイズ感
 

(写真1:川砂5mm)

市販の川砂は粒が細かすぎることや結構な重さがあり購入後自宅へ持ち帰る時が大変なことがあります。そこで、通販で質の川砂を購入すること。結構、使い勝手がよく質がよかったのでご紹介します。
紹介している川砂(写真1)は楽天市場で購入
粒の大きさを選べるのがいいですよ。
 
商品説明
採取場所:三重県北部の朝明川上流砂
特徴:花崗岩が風化し崩れてできた硬質の鉄分を含んだ砂で、肥料分はほとんど含まず稜角が多いので水はけ、通気性がよく盆栽には単用または混用(赤玉土)すると根張りがよくなり根つまりが少なくなります。
パッケージ:1袋4リッターで約4.5~5.0kg
購入時期に選べる粒の大きさ
大粒 約7~14mm
中粒 約4~6mm
砂粒 約0.15~4mm
購入したのは中粒(写真1:川砂)です。

 

赤玉土(小粒)

赤玉土は、関東ローム層(関東平野の火山灰層のこと)の赤土のことで、人工的に作られます。弱酸性の土でph6.0弱になります。
point肥料成分がなく菌が寄り付きにくい清潔な土で、通気性、排水性、保水性、保肥性に優れています。
point時間が経つと、赤玉土の粒が崩れ赤土に戻ってしまうデメリットがあります。柔らかい粒は崩れやすく、粒から土状に崩れると排水性が悪くなり根腐れを起こしやすくなります。
根腐れをしたら植替えで土を入れ替えます。

赤玉土の粒径約5mmのサイズ感
(幼児3歳のお手て)
 

 

赤玉は適度な通気性と保水性を維持するために小粒がおススメです。赤玉は栃木県産のイメージですが、茨木県産が一番です。数ある茨城県の赤玉屋さんの中で、お勧めしたい良質な硬質赤玉土で有名なブランドがこちらの商品「2本線硬質赤玉土」です。
 

 

店頭で購入するときは袋の底で粒が潰れていないものを選びましょう。赤玉の粒が潰れにくいか粉になりやすいかが品質の見分け方になります。粒を保てている硬めの赤玉がおススメです。

日向かる石(小粒)

日向土は、宮崎県南部でとれる軽石の一種です。乾いた軽石のことを日向土と呼び、湿っている土のことをボラ土と呼ばれます。
point水はけ(排水性)がよく、根腐れ防止に効果があります。日向土を単独で使用することはなく、赤玉土や腐葉土と配合します。
point単独で使用するなら鉢底に敷くこともできます。粒の大きさは小粒がおススメです。
軽石のため重みがありません。

 

市販で購入した方が安いですが
通販でも販売されています
 

一般的なチューリップ

一般的な標準サイズの球根から育てるチューリップは多くの球根を植える場合、市販の培養土や専チューリップ専用の土に植えてもよいです。

チューリップや他の球根専用の培養土
 

チューリップなどの多くの球根を育てる土づくりの配合をお伝えします。

購入した土は3種類
赤玉土・川砂・腐葉土

配合割合

一般的な球根の配合率は、赤玉土(小粒):川砂:腐葉土=5:3:2がよいとされています。肥料の効き目や適度な排水性・保水性に優れている配合率です。

土づくり配合率
赤玉土(小粒) 5
川砂(約5㎜)  3
腐葉土     2
(もしくは、ピートモス)
*腐葉土の入手が難しい時は、酸度調整済みのピートモスを代用します。

土づくりは、赤玉土基準の配合をすれば球根を傷めず失敗しないです。アレンジしてオリジナル土を作っても楽しいですね。

腐葉土

腐葉土はミミズや微生物等が長時間かけて落ち葉を分解を行い、腐敗することで土のように変化した堆肥の一種です。
point腐葉土を配合することで土全体に微生物が増え、植物の成長を助けるふかふかの土にします。
point
多少葉の形が残っていることで通気性・保水性があり、微生物により保肥性が維持できます。

 

ピートモス

ピートモスとは水気の多い場所で育った水苔やシダ類、コケ類の植物を細かく砕いて乾燥させた酸性の土で10~30倍にまで膨らみ水分を貯めこむ性質があります。
pointpH6.0前後の弱酸性である調整済みのピートモスを使います。
point保水性・保肥性があり、土を柔らかくする効果があります。
pointピートモスは、乾燥しすぎると撥水性をもってしまい、水分の吸収率が落ちます。

無調整のピートモスはpH3.8~4.8程度で強酸性、調整済みのピートモスはpH6.0前後で弱酸性の土です。
ピートモスを多く使うと栄養分を吸収できないことがあり、花が小さくなる可能性があります。

4. 球根の消毒

球根が来年咲かない原因は2つあります。1つは土の中で分球後、環境や栽培要因により来年開花できるほどの栄養素を蓄えることができずに肥大化できなかったこと。2つ目は病気により球根が枯れたり消滅したりで球根自体が失われたことです。どちらも対策ができますが、特に2つ目は植え付け前に球根を消毒することが有効です。(1つ目は開花後の育て方にコツや栽培している地域の気候が左右していることがあります!)

チューリップの球根で紹介する農薬は2種類です。青かび病を予防するオーソサイド80水和剤と球根腐敗病を予防するベンレート顆粒です。植付前に消毒をすることで病気の発症予防になります。オーソサイド80水和剤は水に1,000倍に希釈して球根を約15分浸し、その後、しっかり乾燥させることが大切です。ベンレート顆粒は球根に顆粒の粉を塗布します。

消毒の仕方や簡単にできるコツを一覧にまとめましたので添付します。

 

少量タイプですが
球根の消毒には十分な量です
 

5. 球根の皮をむく

球根の皮をむくことで発根後の状態を良くします。皮が硬いと根が球根本体と皮の間に入り込んで伸びてしまい花を咲かせること自体、失敗する可能性があります。そこで、球根の皮をむいてあげるようにします。

球根にキズが付かないように
丁寧に皮をむきます
 

*投稿予定記事:皮を剥くと成長はどう変化する?剥いた方がいいの?

6. 球根の向き

球根は置く向きによって葉の出具合が変わってきます。鉢の内側部から外に向かって、球根のぷっくら膨らんだ方を内側にし、平たいでへこんだ方を外側になる植え付けをすると葉がでた時の見た目がよいです。平らでへこんだ方に一枚目の大きな葉がでてきます。大きな葉の向きを揃えることで、葉が重なり合うことなく、生育に必要な日光が葉に均等に当たる良い効果もあります。

チューリップの寄せ植え
球根の平らな部分を外向きになるように置いた
 

 

*投稿予定記事:球根の向きをバラバラに植えるとどう育つのか?見た目は?

7. 球根を植える深さ

庭や花壇

球根を植える深さは深植えがよいとされています。浅植えにすると、表土に近い球根は地温の変化を受けやすく球根がダメージを受け弱ってしまいます。原種チューリップのように小さな球根は保持している養分やエネルギーも少ないため気温の変化で体力を消耗し、花が咲く可能性が低くなります。球根にダメージを与えないためには地温を安定させることなので、深植えにします。

球根の植付け(基本・庭)
深植えがよい
球根の高さ5倍の覆土に植える
乾燥や凍結がある場合、より深く植える
球根同士の間隔は球根幅3倍

原種チューリップ(鉢植え)

原種チューリップの植え付け深さは鉢底から2分の1の高さに球根を置き覆土をします。小さい球根は地面表面温度の影響を受けやすいので深植えがよいとされています。品種によっては球根が潜る性質があるので鉢底ネットは必ず敷き鉢を地面に直接置かないようにします。

一般的なチューリップ(鉢植え)

チューリップの球根を植え付け深さは、根が伸びるスペースが欲しいので鉢底から3分の2の高さに球根を置き、球根が隠れる程度に覆土をします。

8. プランターの準備

チューリップを鉢植えで育てる場合、鉢は深めで鉢底に水抜き用の穴があいていることが球根の鉢に適しています。

今回購入した鉢(深さは浅め)
プラスチック鉢はお手頃な値段
 

鉢底に排水用の穴をドリルであけました
 

最後に

植付後は、冬の寒さにしっかり当たるように屋外で育てるようにします。球根が寒さを感じることが大事です。冬は空気が乾燥しているため、水枯れとならないように水の管理を怠らずにします。水枯れで根が傷んでしまった場合、チューリップの根は再生したり新しく出てきたりしないので根が傷まないように大事に育てましょう。

おしまーい。

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