恐怖を感じた保育士のダメな叱り方!園児にストレス発散しないで

保育士と園児の関わり合いは、登園時と降園時に見ることができますね。ただ、その場では、子どもが先生に怒られている姿を見る機会は少ないはずです。今回は、保育士が園児を怒る声やトーン伝え方など、保育現場に母親が直面し一瞬で「この園に子どもを預けてはいけない!」と母親が感じた実話をお伝えします。

保育士は子どもをどう叱るの?叱り方の基本って何?
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止めて!保育士の怒り方・叱り方

実話(エピソード)

登園時は、教室の前で保育士に子どもを預けてお別れするのが某園のスタイル。

教室前で朝番のお迎えの保育士が迎えに来て下さるのですが、その日は保育士がすぐにお迎えに来てくれませんでした。子どもに「先生は忙しいのかな?」と伝えながら、子どもの手をつないだまま立って待っていると教室から保育士の声が高々とし怒鳴り声が聞こえてきました。

NGな伝え方
なんで壊すの!
誰が作ったと思っているの!
何度、言ったら分かるの!
いけないって言ってるでしょう!
なんで黙っているの!

母親が聞きとれたのはこの5つの言葉だけ。他にも園児に何かを伝えているのですが、声のトーンが高く(キンキン声)、ものすごい早口のため、何をしゃべっているのか聞こえませんでした。保育士が伝える内容に園児が回答をする前に勢いに任せて一方的に早口で何かを伝えていました。伝えているのではなく、一方的に怒鳴りつけている。保育士の声が聞こえないのではない、早口過ぎて大人でさえも何を話しているのか聞き取れないのです。例えば「誰が作ったと思っているの!」を約1秒もしない寸秒でしゃべっているほど。

教室の入口から目と鼻の先に保育士の1人が男の子を見下ろし険しい顔をしていました。保育士と園児の雰囲気に周囲もシーんと静まり返っていました。教室のドアや窓も開いていますが登園してきている親子の存在も気づかないほど、周りが見えないぐらいに激怒していました。

3分ほどすると、他の先生が子どもを迎えに来ました。

母親が感じ思うこと

保育士の園児への叱り方をみて、母親は正直、関係ない自分さえも怖くなりました。

もし、私があの男の子だったら・・・。

心が苦しくてはち切れそう。
息が詰まる雰囲気から抜け出したい。
怒られる怖さはさぞつらい、嫌だ。

そして、一瞬で次の言が頭の中をよぎりました。

心の虐待
注意でも躾でもなく、保育士のストレス発散の矛先が園児に向いている。
保育士は自分の気持ちをコントロールできずに暴走している。
教室に同席する、もう一人の保育士はこの現場をどう思っているのだろうか。
叱り方や伝え方は保育士の性格・気質なのだろうか
園の性質・体制なのだろうか
(そう叱るのが当たり前な園)

保育士は今までこんな叱り方をしていたのだろうか。
我が子も同じ叱り方をされたのだろうか。
今日、子どもを登園させていいのだろうか。

保育士の叱る声に合わせて、大人さえも思考力がまとまらない状態でした。しかし、仕事に行かないといけないので迎えにきた保育士に子どもを預けて職場に向かうことにしました。通勤中、頭の中は真っ白。

「どうしたらいいのだろう。保育士が園児に伝えた言葉から、園児が何かものを壊してしまって、それを保育士が注意や促しをしようとしている状況であることは察していましたが、保育士の園児への伝え方は不適切で問題ある対応であるので、母親はあの環境に子どもを置いてはいけない。」と、転園しかないのだろうかと悩み苦しみました。

認可保育園に通っていますので、市内の保育園同士の転園は基本難しいことや退園しても児童待機になってしまうこと。幼稚園に転園となるのだろうか。すぐすぐ転園の準備ができないけど、園の状況を知っているのにその環境に子どもを預ける自分(母親)は無責任なのではないかと思い詰めました。

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この保育士の叱り方が不適切であると母親が感じたのかについて、では、どう園児に叱るべきなのかを次にまとめます。

ダメな「叱り方」、どう伝えるとよい

叱る、その先にある意図とは

園児の行動やその頻度、理解力、弱性などで叱る程度を見極め、保育士は子どもに伝え方を変えていきますが大事なことは子どもに何を伝え、何を分かって欲しいかです。そのために、どのような叱り方や伝え方をすべきで、子どもにしっかり伝わり、理解させてあげられるかが目標となります。怒ると叱るは意味が違うように、叱ることで園児に何をどうして欲しいのか、何を理解して欲しいのか意図を冷静に考え、園児の年齢やIQの視点で伝えるプロセスが大事です。

伝え方がNGな理由

保育士が何を話しているのかを大人さえも聞き取れないのに子どもが先生が何をしゃべっているのか聞き取れるわけがありません。「伝える・伝わる」で大事なことが3つあります。一つは、相手が聞き取りやすいスピードで話すこと。二つ目は相手が理解できる言葉で伝えること。三つめは言葉のキャッチボールをし相手の気持ちを一つずつ確認しながら、その思いを踏まえて次の話をしていくこと。

さて、保育士が園児に伝えた言葉について、なぜダメなのか振り返ります。「伝える・伝わる」の正しい叱り方とはどのような伝え方なのでしょうか?

なんで壊すの!

「なんで」の意図には 「理由」が含まれていますが、最初に「なんで」を直球するよりは「壊してしまった理由は何かあったの?」と質問すると、園児は自分のこと話を聞いてくるのではないかと感じ、質問を受け止め心を開いてくれます。客観性を保つためにも先ずは園児が壊してしまった経緯を確認することです。最初から「なんで壊すの!」と言われると誰だったビックリしますし、責められていると捉えてしまい、自分の気持ちを伝えることにためらいを感じ、伝えにくくしてしまいます。子どもに壊してはいけない理由と同時に壊された人の気持ちも理解させてあげることが必要なので、理由と気持ちの2点が「言葉で伝える・伝わる」「気持ちを伝える・伝わる」のキーワードになります。

誰が作ったと思っているの!

この言葉は作った人が壊された怒りや憎しみ、苛立ちを伝える言葉です。物には作った人がいて、一生懸命に作ったという苦労や相手のことを思った気持ちが宿されています。これを子どもに理解して欲しいということは分かりますが、厳しく、攻撃性の意味に捉えられてしまいます。ましては早口で甲高い声で、怒った顔で伝えられると怒られているというより相手の怒りを感じ、そこから恐怖をうえつけることもつながってしまいます。

伝えたいことは、誰がどんな思いで作ったかです。それを的確に伝え、作った人の気持ちはどんな思いだったかを園児に考えてもらうことです。

○○先生が、皆のために作ったんだけど、どんな気持ちで作ったと思う?」と質問すればよいのです。

何度、言ったら分かるの!

聞き分けのない園児にはついつい使ってしまう言葉の一つ。この言葉を伝えて、子どもは何と返したらよいのでしょうか。保育士は子どもからどう返事が欲しいのか悩ましいところです。園児が「何度言っても分かりません」「一度で分かります」と答えるのは難しいもので、万が一そう答えた場合、保育士は次に返す言葉から正しいことへの導きができるの疑問です。「何度、言ったら分かるの!」からは言葉のキャッチボールができないのではと判断できます。

叱り方は一方的であってはいけないもの。園児にどうしてダメなのかを考えて(思考力をつける)もらい、正しい行いに導くには園児が己の気持ちや行動と向き合う必要があります。その手出すや導きができるように保育士は叱り方の声かけをすることが大事です。

先生、この前、こんなお話をしたけど覚えているかな?~~」と前回同じことをして注意をした内容を振り返りができるように園児に伝えるようにすると、園児は「そうだった。ごめんなさい。」と素直に伝えれることができます。

謝るためには、園児が本当に悪いと思え、それを反省できる内容であることです。つまり、園児が悪い、ダメがどうしてダメなのか納得ができるかどうかなのです。ダメなのは分かっている(理解している)けど、やってしまう時は、もう少し深く振り返りをし納得をさせてあげるようにします。

いけないと言っているでしょう!

これも「何度、言ったら分かるの!」と同様な表現で、聞き分けのない園児に使われる言葉の一つです。言われている園児側はどう言葉を返したらよいのか分からないものです。

「壊してしまった理由はなにかあったの?」「先生が、どうしていけないよ。ってお話しているか分かる?」など園児が自分の行動に対して見つめ直せるような問いかけにしてあげましょう。

なんで黙っているの!

園児は自分の気持ちが整理できないので、伝え方が分からない時は黙っているものです。言葉にできない気持ちをどう表現したらよいか分からない。伝えられない雰囲気。伝えようとしたら先生が次の言葉を話してしまって伝える機会がない。など様々な要因があります。自分の気持ちが整理できればモノを壊すという行動に出ることもなくなります。伝えたいけど伝えらえないからモノを壊して相手に分かってもらおうとすることを念頭に置き、また怒られている環境で冷静に自分の気持ちを振り返り、伝えられたら、一人前の大人より「伝える力」があると言えるでしょう。

「なんで黙っているの!」の保育士の意図は、園児の気持ちを教えて欲しい、知りたい。何か弁解してが含まれています。そういう時は「○○くんが気持ちを教えてくれるまで、先生、待っているからゆっくりで教えてね」と伝えると、園児は落ち着いて考える環境の中で、整理をしていきますし。「伝える・伝わる」を可能にする要因の一つとして、伝えられる環境を作ってあげることは叱る場を設けるときの基本です。

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最後に(まとめ)

保育士も人間で人それぞれ性格や考え方も違うから、園児への伝え方や叱り方も違って当たり前!保育士も大変なの。とよく言われていますが、実際のところ、正しくもあり間違ってもいます。保育士は、保育現場では他人の子を預かり、責任を持って保育士としての責務を果たす必要があります。子どもに笑顔で接する優しく温かな保育士であり、一方で子どもが社会性や協調性、身の回りのことができるようにサポートし伝えていく役割や厳しい面も必要です。後者は難しいもので経験や実務年数が比例することがありますが、園児への注意は感情的になっていいわけがありません。園児に何を分かって欲しいかを明確にし、分かってもらうためにはどう伝えたらよいのかを落ち土て冷静に考える必要があります。

人の心は、キズついたことや腑に落ちないこと、納得できないこと、二度としたくないと身に染みて感じたことは記憶に残っていくものです。だからこそ、いけないことやダメなことを必然的に体(脳)が避け行動するようになるわけですが、そうなるまでの過程を丁寧に行うことが園児がより物事を把握できる指数を備えさせることにつながります。

そして、与えられた言葉を糧に子どもの人格や性格を含めて、育っていきます。
人生を左右するのは紛れもなく言葉であり、伝え方、伝わり方です。そこから話す力や伝える力も身についてきます。

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おしまーい。

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