人気が高まっているチューリップのフリンジ咲きの咲き方や花色についてご紹介します。
特徴
フリンジ咲きとは花弁の縁にギザギザの切れ込みが入っている特徴の咲き方の総称です。フリンジ咲きでかつ花びらをたくさん咲かせる八重咲き、フリンジ咲きで花びらが少ない一重咲きなどバリエーション豊富な品種が揃っています。チューリップのフリンジ咲きの品種は園芸種が少ないですが、毎年少しずつ増えている傾向があります。フリンジ咲きはトルコキキョウ、パンジー、シクラメン、アジサイやニチニチソウ等、チューリップ以外にもみられる咲き方です。
それでは、育てたフリンジ咲きのチューリップを紹介します。
種類
カタール
「まるで芍薬のよう」とキャッチコピーがつけられたチューリップの品種;カタール。花びらがぎゅっと詰まった八重咲きに花びらの縁は小刻みに切れ目が入っています。チューリップの配色では珍しい濃い赤色の花びらでフリンジになっている花弁の縁は緑色になっています。大輪で花びらが詰まっているので開花時はバランスが悪くなるため支え棒で茎を支える必要性もあります。茎は約30㎝前後と伸長します。花は丸みを帯びていてボール状。ボリューム感がありすぎて雌しべも雄しべも花弁の多さで見えないほど。咲く時期は遅め。蕾が上がってきてから開花の時期は3月下旬ごろ。球根の入手は近くの総合園芸店で10月に購入。カタールは、モンテオレンジの花終わり後に開花。
チューリップレッド系の寄せ植えで、カタール、ドラムライン、ウェディングギフトそして、アネモネを一緒に植えたところ、3月中旬にドラムラインが咲き始め、3月下旬にカタール、その後、ウェディングギフトと順に咲き始めました。その中でドラムラインはフリンジ咲きではないけど、カタールを切り花で花瓶に飾るときに一緒に生けることができることや2色咲きで花束を明るく躍動感を出してくれるのでおススメです。
ノールドアインデ
オランダ国王が執務を行う真っ白で荘厳な宮殿の名でもあるノールドアインデは、その名の通り純白で花弁を持つチューリップです。また人気を誇る品種、ハウステンボスの突然変異。本記事のアイキャッチ画像(トップ画像・右側の蕾)にノールドアインデの蕾を使っていますが、透き通るような緑と白のコラボが幻想的でフリンジの部分からはっきりとした白色が目立ってきます。花弁が開き始めると、優しいフリンジがより一層、白色を引き立てくれますよ。開花は4月上旬からで花持ちは良い方。雨でも花弁が色あせることなく見事に咲き切ります。茎は長く、丈夫で切り花にも適しています。画像に一緒に映っている蕾は次で紹介するバルバドスのチューリップです。
バルバドス
濃いレッドでダイナミックなフリンジを持つバルバドス。切れ込みが深いフリンジ咲きの見事さを何度も見つめ直してしまうほど。本記事のアイキャッチ画像(トップ画像・左側の蕾)はバルバドスの蕾。蕾のフリンジはバラのトゲかと思うほどですよ。ノールドアインデ同様に、雨でも花弁が色あせることなく見事に咲き切ります。茎は長く、丈夫で切り花にも適しています。ムスカリと一緒に寄せ植えしています。本格的な開花は4月上旬。4月上旬になると、ほとんどのチューリップの品種が咲き始めます。
クリスピオンラブ
純白なドレスと表現できるほどキレイで優しい印象を与える可愛いクリスピオンラブ。写真は花終わりの様子。花びらに透明感があり雨に弱そうですが、長雨でない限り野外でもキレイな状態で花を維持できます。花弁の中心はホタルの光のように真っ黄色で目立ちます。個人的に、園芸店で毎年販売しているのを見かけますが、完売しているので育てたい方は思わず購入した方がいいかもですね。
ピンクマジック
落ち着いたピンク色が人気のピンクマジック。咲き進むと薔薇のような咲き方をするので、チューリップとは思えない花を育てているかのよう。
クミンズ
フリンジ咲きの紫色として数少ない品種であるクミンズ。チューリップの紫色自体が人気ですので、フリンジ咲きとなれば一度は育てたい品種ではないでしょか。花持ちは良い方。茎も伸長するので切り花として飾れます。
スノークリスタル
カップ咲きのように咲くスノークリスタル。八重咲きで花弁が多いですが大輪ではないので横に倒れることは少なくまっすく咲く傾向があります。4月中旬ごろに咲きますが、植え付けを同じ時期に行った同種球根でも開花時期にバラつきがある場合があります。草丈は短め。
最後に
フリンジ咲きのチューリップは品種が増えてきていますが、球根コーナーで売られている割合は全体の2~3割ほどです。今後、多くのフリンジ咲きのチューリップに出逢えるといいな。
おしまーい。